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18歳で投票できるようになって日本の政治家は若返ったのか?

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若手の政治家は増えたのか?

最後に全衆議院議員の年代別の割合をみてみましょう。全衆議院議員を10代ごとで区分するとこのようになりました。

今回選ばれた衆議院議員で最も年齢層が多いのは、50代で33.1%です。次が40代で26.9%。その次に60代、70代、そして最後に30代と続きます。特筆すべきは20代の政治家がいないことです。衆議院は25歳で出馬できるのに…

政治家って市民の声を代弁するわけですから、それぞれの年齢層のボリュームに応じた割合の政治家がいないといけませんよね。これではまるで、日本に20代と10代の若者がいない国のようにしかみえません。高齢化が深刻化するにつれて、高齢者の票が多くなるので自然と政治家や政策も、高齢者を意識することになり、若い世代が気づいたら政策の対象から排除されることになってしまいます。

これは何も日本だけでなく欧米先進国とも共有している課題で、そうならないために積極的に若者の声を政策に反映させていくという若者参画政策をヨーロッパでは90年代から推し進めてきました。こちらの記事で、日本の若者参画政策の現状を分析しましたが2010年前後はよくなって、それから後退しているようにみえます。

公約比較をしても「若者のミカタ政党」がみつからなかった理由

それが今回の衆院選で如実に現れたことになりました。18歳で投票できるようになったのに皮肉ですね。

加速するシルバーデモクラシー

ちなみに30代の「若手」衆議院議員の数は増えています。高橋亮平さんのこちらの記事によると前回の衆議院議員の数は24人なので、今回は9人増の33人です。しかし相変わらず20代、そしてもちろん10代の政治家も1人もいない国なのです。

2016年に作成した以下のグラフでは、北欧、ドイツの全世代の投票率、30歳未満の若者の投票率、そして国会の若い政治家の割合を比較しました。

例えば、30歳未満の若い政治家の割合が6%だったドイツと比べると、日本は若手の政治家の割合がドイツの10分の1の0.6%だったのです(2016年当時)。日本の参議院にも20代の政治家がいないのでこの貴重な0.6%が今回で、ゼロになってしまいました….

ちなみにスウェーデンの先日、取材の通訳を務めた日本農業新聞のこちらの記事によると、スウェーデンの国会議員の平均年齢は45歳で国会議員の1割が30歳未満ということです。(上記のデータの元であるこちらの資料の数字は2010年時点のものなので数字が違いますね)

エストニアでは地方選挙で16歳でも投票できるようになり、アメリカのカンザスでは州知事に16歳が立候補..しました。先日もスウェーデン視察の時に25歳の女子大生が地方議会で普通に政治していました。オーストリアでは31歳の首相が輩出されましたが、これは日本の最年少の衆議院議員と同じです…..。

18歳で投票できるようになっても、その声を反映させる同世代の若い政治家が皆無な国、日本。若者の政治参加が声高に叫ばれ、主権者教育や政治教育が盛んに実施されるようなったことは評価できます。また様々な若者団体がより政治活動をすることになったのは、賛否両論はあっても日本の「若者の民主主義」を育てる上で不可欠であり、前進しているといえるでしょう。

僕は、参政権の行使などの公式的な(フォーマル)なチャンネルのみならず、非公式的な(ノンフォーマル)なチャンネル(若者団体、ユースセンター、ユースワーク、若者支援など)での若者参画の機会の拡充を訴えてきましたが、それどころではないくらいにますます若者の声が反映しづらい世の中になってきています。

スウェーデンの若者市民社会庁が作成した資料では、投票は「若者の政治参加の最下位」に位置付けられています。

梯子の下の方に行くほど政治参画の度合いが低いと言えます。選挙での投票は英語では「Voting」といいますが、「Voting」は政治参加の度合いでいうと実は1番下から2番目に低いものです。今、日本での選挙に関する教育や模擬投票等の事業は投票という政治参画の度合いが非常に低い段階をゴールと捉えて行なわれているものです。「若者の政治参画の様子」を見ると分かるように投票はゴ ールではありません。その事実にすら気付いていない人があまりに多いというのが現状です。

若者の選挙投票率をあげることを目的にしてはいけない理由

もちろん模擬投票をすることは、投票を身近なものとするために大切な取り組みと考えます。

若者が社会に影響を与えられるようにすることが、若者参加の本質的な目的です。だから投票だけでない、若者の影響力を高めるために若い世代の声を代弁する政治家を増やす必要があるのです。

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