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- 2017年10月24日 14:42
「希望の党」公認によって落選した候補たち 野党に求められているものは第2自民党ではない
前原誠司氏が代表となった民進党では「希望の党」への「合流」が強引に押し進められた結果、いやいやながらも踏み絵を踏み、「合流」した候補者も少なくなかったのかもしれません。
もとより無所属と「希望の党」公認のどちらがましだったのかという選択であれば、いやいやながらも踏み絵を踏むということもあり得ます。選挙運動における制約が大きすぎるからです。
とはいえ、国会議員に立候補するものがいやいやながらも踏み絵を踏むということ自体が間違っていますし、しかも、枝野幸男氏たちが立ち上げた立憲民主党も公示直前には出来上がっていました。「希望の党」公認を蹴飛ばして立憲民主党の公認を求めたのであれば、立憲民主党は受け入れていたでしょう。その意味では「合流」組は自己責任なのです。
それにしても現在の選挙制度は、あまりに問題です。無所属というだけで宣伝カーやらビラ、政見放送で全く異なる扱いを受けるのですから、平等とは無縁であり、政党による締め付けを実効的にするための制約でしかなく不平等選挙です。今回、「希望の党」にも行かず、また立憲民主党からも出ない候補者たちが無所属で立候補することになった場合のネックは、重複立候補も動機の1つでしょうが、選挙運動の制限も大きなウェートを占めています。それがどこかの政党から立候補するという動機づけにもなっています。無所属での立候補は賭けなのです。
ともあれ、「希望の党」は伸び悩んだのは、その素性が第2自民党と浸透してしまったからです。自民党と対決するどころか連立にまでいってしまうと、安倍自民党へのノーの意思表示にならなくなってしまいます。
それが「希望の党」からの大物落選という形になって表れます。
「希望の若狭、馬淵氏ら落選 野党大物ら選挙区で苦戦」(京都新聞2017年10月23日)
馬淵澄夫氏の落選はその象徴といえます。中でも従来の支持層が問いかけた「何故、希望の党から?」が一番の原因です。
「<衆院選>馬淵澄夫氏落選 比例復活もならず」(毎日新聞2017年10月23日)
「旧民主に逆風が吹いた2014年の前回選でも、「馬淵党」と称される個人中心の支援などで議席を守った。しかし、陣営によると、今回は希望からの出馬を疑問視する電話が多い日で数十件も寄せられたという。チラシやタスキから希望の党名を外すなど政党色を極力抑えたものの、守勢を強いられた。」
恐らく無所属で立候補していた方がよほど当選していたことでしょう。立憲民主党の方が良かったのかどうかはともかく、少なくとも無所属の方が「希望の党」よりも有権者の支持を受けていたことは間違いありません。当人自身が大いに後悔していることでしょう。
小林茂樹(自民) 元 90,558票
馬淵澄夫(希望) 前 88,082票
井上良子(共産) 新 21,782票
吉野忠男(維新) 新 21,484票
それ以外でも選挙中から「希望の党」を批判したりした候補が続々と出てきたことは周知の事実です。
「9条改悪反対!! 民進出身の希望公認候補が露骨に反旗 改憲の「踏み絵」を踏んだはずなのに続々と…」(産経新聞2017年10月16日)
北海道2区などは、「希望の党」公認候補が勝手に「希望の党リベラル派」というラベルを自分の選挙ポスターに貼っていました。分派活動そのものですが、有権者欺しでしかありません。背景には改憲政党公認では票が伸びない、しかも共産党候補にはっきりと票が流れているという情報分析がありました。
実際にも共産党の金倉昌俊候補が大善戦しています。

民進党道連は共産党候補支援で一本化されたところですが、だからといって民進支持層がそのまま共産党候補に流れるわけえはありません。連合北海道は松木氏を支援していました。
しかし、得票数では大幅に増加しているのはまさに憲法問題です。
当然のことながら、松木氏に一本化されていれば、余裕で当選していたことでしょう。もともと民進党が強い選挙区でもありましたが、それにも関わらず、改憲を標榜する小池新党に「合流」してしまったのですから、自業自得です。野党の役割を無視したが故の結果です。
「気をつけよう選挙詐欺! 最後まで有権者を欺く自民党 「希望の党」」
改憲政党である「希望の党」へ「合流」した候補たちは、時の風に乗ろうとしただけともいえ、民意を見誤ったというものですが、その意味では今回の選挙ほど、自公による300議席が空虚に映るものはありません。「希望の党」への「合流」によって、自ら自民党を助けた結果が自公の300議席ですから。
これまでも安倍政権下の自公は「圧勝」していますが、当初は民主党政権の消費税大増税に道を開いた野田内閣こそが一番の原因でした。民主党に期待していた層と自民党支持層では消費税に対する考え方は全く違います。
それは憲法に対する姿勢も同様です。世論調査では、憲法9条3項に「自衛隊」を明記することについては否定的な割合は高く、それに答えるのが野党の枠割りです。
第2自民党では野党としての存在価値を失いますし、その一歩先を行っていたのが維新の会です。大阪でも退潮傾向がはっきりと出ています。
右翼的な改革を競うような極右政党はいらない、これがこの間の到達点です。
「極右二大政党制は成り立たないことが証明された 立憲民主党への期待が示している 解体間際の「希望の党」に投票しても無駄」
北海道ではもう1つの例があります。鈴木宗男氏が落選したことです。宗男氏は娘である貴子氏を民進党から自民党に鞍替えさせ、今回の選挙を乗り切りました。自民党比例区の単独2位を与えられたのでふんぞり返っていても「当選」できたからです。しかし、その結果、宗男氏自身が自民党と変わらない立ち位置となり、もはや自らの存在価値がなくなったことを証明してしまったのです。落選はその結果です。
以前は自民党から排除されようとも自分を押し通すということで筋を通し、一定の評価を得て支持されてきました。それは私も鈴木宗男氏にお会いしたときに感じたことです。それが全く逆の行動に出たわけですから多くの支持層が離れるのは必然でした。有権者は第2自民党に敢えて投票することはなく、落選したのです。
有権者から求められている野党像は、正面から自民党政権と対峙できる政党です。
もとより無所属と「希望の党」公認のどちらがましだったのかという選択であれば、いやいやながらも踏み絵を踏むということもあり得ます。選挙運動における制約が大きすぎるからです。
とはいえ、国会議員に立候補するものがいやいやながらも踏み絵を踏むということ自体が間違っていますし、しかも、枝野幸男氏たちが立ち上げた立憲民主党も公示直前には出来上がっていました。「希望の党」公認を蹴飛ばして立憲民主党の公認を求めたのであれば、立憲民主党は受け入れていたでしょう。その意味では「合流」組は自己責任なのです。
それにしても現在の選挙制度は、あまりに問題です。無所属というだけで宣伝カーやらビラ、政見放送で全く異なる扱いを受けるのですから、平等とは無縁であり、政党による締め付けを実効的にするための制約でしかなく不平等選挙です。今回、「希望の党」にも行かず、また立憲民主党からも出ない候補者たちが無所属で立候補することになった場合のネックは、重複立候補も動機の1つでしょうが、選挙運動の制限も大きなウェートを占めています。それがどこかの政党から立候補するという動機づけにもなっています。無所属での立候補は賭けなのです。
ともあれ、「希望の党」は伸び悩んだのは、その素性が第2自民党と浸透してしまったからです。自民党と対決するどころか連立にまでいってしまうと、安倍自民党へのノーの意思表示にならなくなってしまいます。
それが「希望の党」からの大物落選という形になって表れます。
「希望の若狭、馬淵氏ら落選 野党大物ら選挙区で苦戦」(京都新聞2017年10月23日)
馬淵澄夫氏の落選はその象徴といえます。中でも従来の支持層が問いかけた「何故、希望の党から?」が一番の原因です。
「<衆院選>馬淵澄夫氏落選 比例復活もならず」(毎日新聞2017年10月23日)
「旧民主に逆風が吹いた2014年の前回選でも、「馬淵党」と称される個人中心の支援などで議席を守った。しかし、陣営によると、今回は希望からの出馬を疑問視する電話が多い日で数十件も寄せられたという。チラシやタスキから希望の党名を外すなど政党色を極力抑えたものの、守勢を強いられた。」
恐らく無所属で立候補していた方がよほど当選していたことでしょう。立憲民主党の方が良かったのかどうかはともかく、少なくとも無所属の方が「希望の党」よりも有権者の支持を受けていたことは間違いありません。当人自身が大いに後悔していることでしょう。
小林茂樹(自民) 元 90,558票
馬淵澄夫(希望) 前 88,082票
井上良子(共産) 新 21,782票
吉野忠男(維新) 新 21,484票
それ以外でも選挙中から「希望の党」を批判したりした候補が続々と出てきたことは周知の事実です。
「9条改悪反対!! 民進出身の希望公認候補が露骨に反旗 改憲の「踏み絵」を踏んだはずなのに続々と…」(産経新聞2017年10月16日)
北海道2区などは、「希望の党」公認候補が勝手に「希望の党リベラル派」というラベルを自分の選挙ポスターに貼っていました。分派活動そのものですが、有権者欺しでしかありません。背景には改憲政党公認では票が伸びない、しかも共産党候補にはっきりと票が流れているという情報分析がありました。
実際にも共産党の金倉昌俊候補が大善戦しています。

民進党道連は共産党候補支援で一本化されたところですが、だからといって民進支持層がそのまま共産党候補に流れるわけえはありません。連合北海道は松木氏を支援していました。
しかし、得票数では大幅に増加しているのはまさに憲法問題です。
当然のことながら、松木氏に一本化されていれば、余裕で当選していたことでしょう。もともと民進党が強い選挙区でもありましたが、それにも関わらず、改憲を標榜する小池新党に「合流」してしまったのですから、自業自得です。野党の役割を無視したが故の結果です。
「気をつけよう選挙詐欺! 最後まで有権者を欺く自民党 「希望の党」」
改憲政党である「希望の党」へ「合流」した候補たちは、時の風に乗ろうとしただけともいえ、民意を見誤ったというものですが、その意味では今回の選挙ほど、自公による300議席が空虚に映るものはありません。「希望の党」への「合流」によって、自ら自民党を助けた結果が自公の300議席ですから。
これまでも安倍政権下の自公は「圧勝」していますが、当初は民主党政権の消費税大増税に道を開いた野田内閣こそが一番の原因でした。民主党に期待していた層と自民党支持層では消費税に対する考え方は全く違います。
それは憲法に対する姿勢も同様です。世論調査では、憲法9条3項に「自衛隊」を明記することについては否定的な割合は高く、それに答えるのが野党の枠割りです。
第2自民党では野党としての存在価値を失いますし、その一歩先を行っていたのが維新の会です。大阪でも退潮傾向がはっきりと出ています。
右翼的な改革を競うような極右政党はいらない、これがこの間の到達点です。
「極右二大政党制は成り立たないことが証明された 立憲民主党への期待が示している 解体間際の「希望の党」に投票しても無駄」
北海道ではもう1つの例があります。鈴木宗男氏が落選したことです。宗男氏は娘である貴子氏を民進党から自民党に鞍替えさせ、今回の選挙を乗り切りました。自民党比例区の単独2位を与えられたのでふんぞり返っていても「当選」できたからです。しかし、その結果、宗男氏自身が自民党と変わらない立ち位置となり、もはや自らの存在価値がなくなったことを証明してしまったのです。落選はその結果です。
以前は自民党から排除されようとも自分を押し通すということで筋を通し、一定の評価を得て支持されてきました。それは私も鈴木宗男氏にお会いしたときに感じたことです。それが全く逆の行動に出たわけですから多くの支持層が離れるのは必然でした。有権者は第2自民党に敢えて投票することはなく、落選したのです。
有権者から求められている野党像は、正面から自民党政権と対峙できる政党です。



