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提言型政策仕分けは茶番だ!

行政刷新会議の「提言型政策仕分け」について、総務委員会で質問に立った。新聞やテレビでも大きく取り上げられていたのでご存知の方も多いと思うが、今週の月曜日(21日)、4匹目のドジョウを狙ったとしか思えない「茶番劇」がまた実施されたのだ。そもそも、民主党政権の政策を同じ民主党政権の行政刷新会議が「仕分け」すること自体、パフォーマンス以外の何物でもない。それにも拘わらず、相変わらずマスコミは「仕分け劇場」を大きく取り上げるから理解できない。自民党の政調会議の議論を部会長として仕切ってきた経験から言っても、民主党の「仕分け劇場」の内容は居酒屋談義に毛が生えた程度のものとしか思えず、提言型という無責任な立場の仕分け議員がテレビの前でエラそうな発言を繰り返す様子は滑稽でしかない。

今回テーマに上がったのが、総務省が所管する電波行政に関する政策。地デジ移行後の空き帯域に絡む700-900メガヘルツ帯の周波数オークション実施に関する件だ。総務省は、長年にわたる議論を重ねて、「周波数オークションに関する懇談会」の報告書を11月14日に公表。その報告書の中で、将来的に第4世代携帯(3~5GHz帯)では周波数オークションを実施する予定だが、年明けにでも割り当てられる予定になっている700‐900MHz帯では実施しない方針を明確に出している。しかも現在、報告書に対するパブリックコメントを募集中で、国民から広く意見を聞いている最中なのだ。

それにも拘わらず、仕分け結果は、「第3.9世代携帯向けの周波数オークションを前倒しで実施すべき」というもの。閣内不一致どころか、正式な手続きで積み上げられた政策を僅か数時間の「仕分け」(法的根拠もなく、閣議決定すらしない)が一刀両断にした格好だ。更に驚いたのが、今回の「仕分け」に政治家である政務三役は出席しておらず、役人だけに任せたというから空いた口が塞がらない。民主党が声高に叫んでいた「政治主導」は一体どこに行ってしまったのだろうか。総務大臣としては、「提言は提言として聞き置く」ということなのだろうが、政府と大臣が腹をくくってリーダーシップを発揮すれば全ての問題は解決できるはずだ。さすがに今回で民主党の「仕分け劇場」は最後になると思うが、政権交代して二年が経過しているのにどうして野党気分が抜けないのだろうか。

何れにせよ、スマートフォンの国内普及率は既に10%とも20%とも言われ、今後も急速に伸びていくことは確実だ。そのデータ通信量は従来のガラケーの10倍とも言われており、特に都心部での周波数不足は相当深刻なレベルに達し始めている。更に、iPadのようなタブレット端末も、インターネットの無線化を助長している。電波制度の問題は、すなわちこの急激な無線化とデータ通信量の増大化に対してどう対応するかということであり、ことは急を要する問題なのだ。さて、総務省は今回の「仕分け結果」を取り入れて検討をやり直すのか。はたまた、「仕分け結果」を無視して既定路線を突き進むのか。「学級崩壊」状態が続く民主党政権では何が起きても不思議ではない。

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