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加計問題の核心は解決している

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その一方で、本事案を提起した前川元事務次官の答弁には致命的な問題がありますが、なぜかあまり焦点が当たらないようなので、以下に見てゆきたいと思います。

(参照開始)
【029】◯山本(幸)国務大臣 この国家戦略特区の一連のプロセスは、特区の選定、規制改革事項の選定そして事業者の選定、全て法令に基づいたルールに従ってやっておりまして、先ほど八田先生がお話しされたように、一点の曇りもありません。これは特区担当の私が陣頭指揮をとって、全て判断し、決断しているわけであります。

その意味で、総理との間については、私は、この点はまさに、加計学園も候補に挙がっているということでありましたから、これはしっかり、問題が起こらないようにしなきゃいけないと私自身もきちっと思っておりまして、この点について総理と個別に話をしたことも一切ありませんし、指示を受けたこともありません。その上で、しっかりと、民間議員の先生方、そして各省と折衝しながら、一点の曇りもない、ルールに従ってやってきたわけであります。

【030】◯小野寺委員 関与はないし、一点の曇りもないということなんだと思います。
それではまた、当事者になります文部科学大臣にお伺いいたします。
文部科学大臣は、安倍総理から獣医学部の新設について何らかの指示を受けたことはありますか。

【031】◯松野国務大臣 お答えをいたします。
 御指摘の点に関しまして、総理、官邸から私に指示があったことはございません。

【032】◯小野寺委員 指示がここでもないということなんだと思います。
それでは、前川参考人にお伺いをしたいと思います。
前川さんは、在職中、これは次官というお立場にありますので、何度か総理と官邸でお会いをされる機会があるんだと思います。その際、この獣医学部の新設について、直接総理から何か指示やお話があったことはありましたでしょうか。

【033】◯前川参考人 この今治市における加計学園の獣医学部の新設の問題につきましては、文部科学省は基本的には内閣府からさまざまな指示を受けていたということでございますので、その結果はペーパーに残っておりまして、その中に、官邸の最高レベルの言っていること、あるいは、総理の御意向と聞いている、こういう文言があることは御承知のとおりでございます。

私は、これは事実であるというふうに思っておりますし、そのように恐らくは内閣府の藤原当時の審議官がおっしゃったのであろう。その先のことは、これはわかりません。藤原さんが誰からそれを聞いたのか、それはわかりません。

 私自身は、総理から直接伺ってはおりませんが、しかし、九月九日と記憶しておりますけれども、和泉総理補佐官から、国家戦略特区における獣医学部の新設について文部科学省の対応を早く進めろ、こういう指示をいただきまして、その際に、総理は自分の口からは言えないからかわって私が言うんだ、こういうお話がございました。これにつきましては、私は、総理は御自身では言えないのだというふうに思いましたので、そのことについて総理にお伺いするということは考えてもみなかったわけであります。

(参照終了)

ここで指摘したいポイントの1つ目は、「総理の意向」と記されたペーパー(文科省職員が作成した私的な議事録または覚え書きのようなもの)を、前川氏は事実であると「思っております」と発言している事です。「思う」というのは前川氏の個人的意見であり、事実そのものではありません。

2つ目のポイントは、前川氏が「総理は御自身では言えないのだというふうに思いましたので」と発言しています。前川氏はある時点で「加計学園が特区申請している」および「首相と加計氏はお友達である」という事を知り、前川氏の頭の中で、「思い込み」が生じた事を表しています。

3つ目のポイントは、前川氏は愛媛県の特区申請について、「安倍首相から直接伺ってはおりません」と発言しています。文科省と官僚側トップの事務次官であり、首相と直に話せる立場でありました。にも関わらず、本事案について一度も安倍首相に問わなかったという事は、前川元次官の思い込みの「強さ」を表しています。

また、特区申請を1校に絞ったのは「加計学園を通す為」だという話がありますので、これも明確にしておきたいと思います。

(引用開始)

【072】○上田委員 次に、山本大臣にお伺いをいたしますが、獣医師会が作成したと言われている大臣との面談記録のことについてであります。
このメモには、大臣が二〇一六年十一月十七日に獣医師会会長、同政治連盟委員長らと会談した折に、加計学園の名前を挙げて、それを前提として話をしたというふうに記載されております。

一方、大臣は、先日会見をして違う発言をされておりまして、ここは食い違いがあるということであります。

報道を見ますと、大臣がこう言ったんだと言っていることについて、獣医師会の会長もそれに近いというようなことをおっしゃっているようでありますし、さらに、その後、獣医師会側からも一校に絞ってくれというふうにその場で求めたと言っております。

これらは、その後の政治連盟等の文書とも整合性がとれているんじゃないかというふうに思うんですが、改めて山本大臣に、この面談並びにその前後の経緯についての事実確認をお願いいたします。

【073】▲山本(幸)国務大臣 私も、獣医師会の皆さん方等の理解を得ることは非常に大事なことだと思っておりまして、その意味で、十一月十七日に獣医師会会長の皆さん方と面談をさせていただきました。

そのときの主な目的は、十一月九日に国家戦略特区諮問会議でいよいよ獣医学部の新設ということが決まったものですから、そのことについての御報告を申し上げて、そして、翌日から共同告示のためのパブリックコメントを開始することになりましたと、その報告を申し上げさせていただきまして、その点について、これまでの獣医師会の反対意見に対しては沿えないというところで、申しわけないことでありますけれども御理解願いたいというふうに発言したところであります。

私は、そのときの目的は、獣医師会側のいろいろな御意見を賜るということが趣旨でありますので、基本的には、ずっと獣医師会の皆さん方から言われることをお聞きして、獣医師会の考え方をできるだけ理解しようというふうに努めて、私の方からはほとんど発言をしないで聞いておりました。

ただ、その中で、獣医師会側の説明は、説明といいますか、いろいろな御意見は、四国の今治ということとの言いぶりでずっと対応されておりました。その意味で、この獣医師会側の対応ぶりと、私が最初に申し上げた特区諮問会議のことの報告とを若干混同したのではないかなというふうに思っているところであります。

 そして、そのときに、余りに今治、今治というようなことでありましたので、私からは、京都も手を挙げておりますので京都もあり得ますよと述べたところ、獣医師会側からは、進めるのであれば今治市だけにしてほしいというような発言もあったと記憶しているところでございます。
(引用終了)

山本国務大臣の発言によれば、特区は1校に絞れと要求したのは獣医師会でした。

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