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2011年の統計からみるスマホの将来:docomo圧勝?

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東京の男性20代・30代で約3分の1がスマホを所有している。特にネットを使うのが日常化しているようなビジネスユーザーであればスマホは当たり前に見えるかもしれない。だが、40代・50代ではその半分に落ち込む。

逆に、いわゆるガラケーによる「ケータイ族」の中心を占める10代や、主婦層などの女性ユーザー中心の層では、スマホは伸び悩んでいることが伺われる。ピークとなっている20代女性で4分の1、30代女性で40〜50代男性と同レベル、それ以外の年代では女性のスマホは珍しいと断定してもいいだろう。

スマホは、ガラケーの牙城を打ち砕くには至っていない。統計はそう語っている。「電車の中で見かけるケータイがほとんどスマホ」というような声もネットでは見られるが、そのスマホを扱っている人をよく見れば、会社などで働く社会人あるいは就活時期の学生が大半ではないだろうか。「電車の中」は、少なくとも時間帯によっては極めて偏りの大きな集団なのである。

ガラケーの牙城



わたしはずっと「あえて」ガラケーを使い続けている。それは、今のガラケーユーザー、いわゆる「ケータイ族」の思考を知りたいという(ある意味マーケティング的な)理由である。

ネットを使いこなしている人たちは、ともすればケータイユーザー層の思考回路を理解できないようになりがちである。「何でもできるのだからスマホにすればいいのに」と考えるのは、典型的なネット人間の発想であって、ケータイ族は決してそうは考えない。

ケータイ小説も、あのケータイの画面に表示できる範囲という制約があって、「改行が多い」「ページ換えが多い(場合によっては1行1ページで改行)」という表現スタイルが逆に独特のリズム感を生み出したのだ。

ネット族が最も見逃しがちなポイントは、「ガラケーユーザーは、別にスマホの機能を必要としていない」ということである。わたしも含めてネット族は「検索して情報を集めて判断する」ことがネット利用の目的で大きな位置を占めるだろう。ツイッターにしろSNSにしろソーシャルブックマークにしろ、最新の情報を効率よく集める(交流もその一部)という要素が大きいと思われる。だからこそ「情弱(情報弱者)」を馬鹿にするような意識も出てくる。

一方でガラケーというのは「余計な情報の比較とかどうでもいいから、画面に必要な情報がピンポイントで表示されてほしい」というユーザーが多い。

ネットのメールとケータイメールの違いを比較すればよくわかる。ネットではメルマガもあまり読まないし、仕事で必要なメール以外のDMは開封されない傾向が強い。一方で、ケータイメールはすべてが「私信」となり、「開封率」はほぼ100%である。しかも、送信先ユーザーのニーズに特化した商品案内(たとえば過去の購入品から抽出したお勧め品)を送信すれば、販売につながる率も高い。これは、ネットのメールとケータイメールが「そもそも異なるメディア特性を有する」と考えた方が適切である。

つまり、スマホはPCの延長であるのに対して、ガラケーはPCとは異なるコミュニケーション機器である。同じウェブサイトを閲覧できたとしても、その受け手が行なっている情報の受け取り方はまったく違うのである。しかも、ガラケーは決して低機能なのではなく、日本のガラケーユーザーが欲する機能に関しては異常なほど(まさにスマホを超えて)発達しているといえる。それを偏ったグローバリゼーションの立場から異形ととらえて否定するのは、実態を見失う可能性があるだろう。

そのほか、スマホの場合はどういうわけかタッチパネルでなければならないような雰囲気があるが、それもすでにガラケーになじんでしまっていて、よくわからない新しいものへの抵抗感を持つ人たちには受け入れにくい要因となりうる。

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