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ソニー「Xperia Hello!」15万円は高いか

ソニーのロボット復帰に向けた第一歩といったらいいでしょうか。

17日、ソニーモバイルコミュニケーションズは、コミュニケーションロボット「Xperia Hello!」の体験会を行いました。

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※「Xperia Hello!」を紹介する伊藤博史さん

まず、「Xperia Hello!」とは、何なのか。

冒頭、同社スマートプロダクト部門副部門長の伊藤博史さんは、「『家族の一員となる存在』をテーマとして、開発を進めてきました」と、説明しました。AIスピーカーとは異なり、家族間のコミュニケーションに重きを置いたロボットなのがポイントなんですね。

一見すると水筒のような形で、4.6インチの液晶画面を備えています。上部に丸い“頭”があります。これを縦横に動かすほか、胴体を左右に回転させることができます。白く光る縦長の二つの“目”があり、瞬きやウインクもします。目、頭、胴の動きを組みあわせ、30種類の感情を、愛嬌のある仕草で表現できるんです。

また、ソニーが長年培ってきた、カメラ、センシング、ロボティクスの技術を組み合わせ、半径3メートル以内に人が入ると検知し、画像認識で登録された家族の顔を識別する。能動的に話しかけてきて、会話のきっかけをつくってくれます。

「非常に多彩な感情表現によって、お家の中に『ある』というよりは、『住んでいる』ような存在を目指しています」とは、同社スマートプロダクト部門エージェント企画開発室室長の倉田宜典さんの説明です。

「Xperia Hello!」には、ソフトバンクの「Pepper」やトヨタの「KIROBO mini」のような手足はありません。AIスピーカーのように家電操作やネットショッピングをする機能もない。一方、コミュニケーションをとるには、顔や目があって、きちんと「聞いている」というリアクションをすることが重要と考えた。結果、いきついたのが、この形なんですね。

機能は大きく三つ、①コミュニケーション、②インフォテイメント、③見守り、です。

①コミュニケーションとは、「家の中と外の家族同士を繋げるコミュニケーション機能」のことです。「LINE」や「Skype」、動画伝言の機能を使い、家の中にいる人と外にいる人が、コミュニケーションをとれる。例えば、外出しているママが、パパ宛てに「洗濯物を取り込んで」とメッセージを送ると、「Xperia Hello!」がパパをカメラで認識したとき、その内容を伝言してくれる。

もっとも、これは、パパのスマホに直接連絡すれば済む話ですが、スマホを使えない子どもや、お年寄りとのコミュニケーションもとれます。例えば子どもが、「ハイ、エクスペリア、パパにメッセージを送って。明日は○○に連れていってね」と話しかけると、「Xperia Hello!」が、パパのLINEに、そのメッセージを送信してくれるというわけです。

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※「Xperia Hello!」でメッセージ動画を撮影中

②インフォテイメントについては、興味のあることを登録しておくと、それに沿って、天気やニュースなどの情報のほか、交通情報や家族の誕生日などのイベントを教えてくれる。

③の見守りについては、外出先から「家族の様子を教えて」とLINEを送ると「Xperia Hello!」が、「5分前に○○君を見かけました」などと教えてくれる。また、周りを撮影するように頼むと、360度周囲の状況を写真に撮って送ってくれる。

ご存じの通り、ロボットの市場は拡大中で、産業用ロボットに加え、今後は家庭やサービス業などの場で活躍するコミュニケーションロボットが増加すると見られています。「Pepper」、「KIROBO mini」、富士ソフトの「Palmi」などは一例です。見守り家電など、はなれて暮らす家族向けのサービスなども増えています。

そのなかで、「Xperia Hello!」を、どう見るか。

前出の伊藤さんは、記者の質問に答えて、次のようにコメントしました。
「われわれは、『新しいコミュニケーションの創造』、つまり『スマートフォンの次』に挑戦しています。いまは『新しいコミュニケーションとは何か』を模索している段階。コミュニケーションのトリガーとなる機能はたくさんありますが、それらの機能を100個並べて『使ってください』ではなく、毎日使っていただける少数の機能に絞り込みました」

ちなみに、「Xperia Hello!」は、11月18日発売、約15万円の予定です。この値段は高いでしょうか、安いでしょうか。まあ、その人の価値観によるでしょうね。

今後、さらにコミュニケーションロボットのユーザーが増え、フィードバックが増えて市場が充実してくれば、次第に必要な機能がはっきりしてくるのはないでしょうか。要するに、いまは過渡期なのかもしれません。

ソニーはかつて、「AIBO」によってロボット市場に鮮烈な印象を残しました。そのぶん、ブランドも高い反面、周囲からの期待値も高い。コミュニケーションロボットがいよいよ市場として立ち上がろうとするいま、ソニーは、その立ち位置をうまく生かし、独自の世界を築くことができるか。ここからが本番です。

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