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【米国】堪忍袋の緒が切れた「99%」の連帯――メガ銀行から信用組合に乗り換え

 米市民のメガ銀行への静かな反乱が起こっている。ネット上に立ち上げられた「メガ銀行口座を解約、信用組合や地方銀行へお金を移そう」という「バンク・トランスファー・デイ」運動がそれである。約一カ月で一〇〇万人が大手銀行口座を解約。一一月五日には全米各地で、市民が大手銀行へ向けてデモ行進し気勢を上げた。

 この運動の創案者は、ロサンゼルスで画廊を経営するクリスティン・クリスチャンさん(二七歳)。九月末フェイスブックで友人に呼びかけたのが、またたく間に全米各地に広がった。

 きっかけとなったのは、バンク・オブ・アメリカ(以下、バンカメ)が来年からデビットカード利用者に月額五ドルの手数料を課すと発表したことだ。対象となるのは、当座・普通預金口座の預金額が計二万ドル(約一五六万円)未満の顧客。クリスチャンさんは「労働者階級を食い物にする銀行には我慢ならない」と運動を起こした動機を語っている。

 バンカメは、二〇〇八年のリーマンショック時に政府から救済された銀行の一つ。今年第3四半期で、六%増の収益が見られた。だがリーマンショック後も米経済は立ち直れず、市民の生活は逼迫している。デビットカード手数料導入に、大手銀行に不満を募らせてきた市民の堪忍袋の緒が切れた。

 この市民の動きに合わせて、信用組合側は「非営利で収益は会員に還元される」と強調し、新規口座開設キャンペーンを始めた。信用組合全米協会によると、九月二九日から四週間で六五万人が新規に口座を開設。これは昨年一年間の新規開設六〇万を上回る。

 一方、口座解約の広がりを受けてか、バンカメは一一月一日、デビットカード手数料案を撤回。同様に手数料を考慮していたJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴも見送る方針を決めている。 

(マクレーン末子・ジャーナリスト、11月11日号)

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