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死刑にするだけでは何も解決しない

日本経済新聞

「松本死刑囚以外の執行やめるべき」 被害者弁護団が声明

2011/11/21 13:49

 オウム真理教被害対策弁護団とオウム真理教家族の会(旧称・被害者の会)、 日本脱カルト協会の3団体も21日、判決後に共同で記者会見した。

 各団体は死刑判決を受けた13人のうち、松本智津夫死刑囚以外の12人の 死刑を執行すべきではないとの声明をそれぞれ発表。事件の証人として警鐘を 鳴らし続ける役割を担わせるべきだと主張した。声明は法務省などに提出した。

 殺害された坂本堤弁護士の友人で、自らもサリンの襲撃を受けた滝本太郎 弁護士(54)は会見で「死刑囚を許すものではないが、12人にはまだやるべき ことがある」と話した。家族の会会長の永岡弘行さん(73)も「死んでしまいたい という信者もいるが、おまえたちにはまだ義務があるといいたい」と話した。

死刑制度維持の最大の理由としてあげられるのが、被害者や遺族の救済「被害者や被害者遺族の気持ちを考えてみよ」ですが、この声明はその主張の正当性の一角が崩れていることを示していると思います。

もっとも、「松本死刑囚以外は」と言っていることから、被害者弁護団も家族の会も死刑制度自体に疑義を差し挟んでいるのではないのは明らかですし、私も、「彼らは松本死刑囚も含めて死刑執行やめろと主張すべき、彼らはここで死刑制度に反対すべき」とは思っていません。

死刑に賛成する人々も、どちらかと言えば賛成、仮釈放のない終身刑がないのなら死刑はやむを得ない、というローレベルから、何が何でも殺せ吊せもっと残酷に殺せという「シネシネ団」と揶揄されるハイレベルまで、その度合いは異なるでしょう。

しかし何でもかんでも殺せばそれが被害者や遺族の救済になるわけではないことは、死刑に賛成する人には心にとめてもらいたいと思います。

この声明は、凶悪犯の犯人はただ殺せばそれでよいのか、社会はおこってしまった凶悪犯罪とどのように向かい合っていくべきか、について被害者や遺族の立場からの一つの答えを投げかけていると思います。

まずは被害者遺族は犯人を殺せば救われる、死刑こそが犯罪被害者の最大の救済なのだというステレオタイプをやめるところから始めましょう。むしろ被害者遺族だからこそ簡単に「死刑に処してして終わり」にできないのではないでしょうか。当事者の苦しみは、犯人を殺せばせいせいできる、チャラにできるほど軽くて単純なものではないと思うのです。

むしろ、事件と関わりない赤の他人、外野から気軽に観戦してるだけのギャラリーだから、犯人を殺せば簡単にせいせいできるのはないでしょうか。

以下は2chからの抜粋です。どちらかと言えば「シネシネ団」と揶揄される人々の意見でしょう

5 :Ψ:2011/11/21(月) 17:01:38.60 ID:KhOO7h2W0
それは被害者の総意なのかな?

11 :Ψ:2011/11/21(月) 17:05:44.50 ID:dGoEi/Oo0
>>5
そんなわけない
全員、すぐさま死刑にしてほしい人もたくさんいる
むしろ自分で殺しに行きたい人もわんさといる
今回の声明は、結局はごく一部の意見でしかない
あれだけの被害があって、みんなの総意が一致するわけない

73 :Ψ:2011/11/22(火) 05:11:47.73 ID:iqXmVWrpO
この家族の会って左巻きの被害者家族が意見のごり押しをするから普通の被害者家族が離れて左巻き団体になったって聞いた事があるわw

26 :Ψ:2011/11/21(月) 17:29:00.18 ID:a3AR8ANW0
なりすまし被害者弁護団じゃないのか?
そもそも被害者とその家族ならわかるが弁護士団に発言権はないだろ
私心を捨てて被害者当人の意図に沿った活動しろ

被害者や遺族は死刑を望むに決まっている、とういう決めつけがすごいですね。

被害者遺族には必ず死刑を望んでいてもらわなくては「死刑大好き」を正当化できませんから、自分の願望のために被害者遺族を利用しているようにしか見えません。だから自分の願望に合致しない被害者遺族は「サヨクである」というトンチンカンな攻撃をする。

これって、悪質だし無責任です。

被害者や遺族が死刑を望まないケースというのはある意味「不都合な真実」です。不都合な真実を脳内で都合良く排除するのは歴史修正主義者と同じです。

また、何が何でも吊せ殺せという心理は、マイノリティや社会的弱者を攻撃して溜飲下げる心理と根っこは繋がっている思います。

このような重大事件では被害者と遺族が行き着く場所はどこなのでしょうか。少なくとも単純に犯人を死刑にすることではないと思います。それで満足できるのは「ギャラリー」だけです。

何故こういう事件を起こしたか、それを最もよく語ることができるのはこの12人の実行犯達です。彼らにはマインドコントロールから自分を解き放ち、それを語る義務があります。

「事件の証人として警鐘を 鳴らし続ける役割を担わせるべきだ」

「死んでしまいたい という信者もいるが、おまえたちにはまだ義務があるといいたい」

死刑にしてしまえ!という風潮が加速する中、被害者弁護団と家族の会のこの言葉の意味を今一度考えてみるべきではないでしょうか。

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