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中国紙「沖縄は日本が不法占領」論文を全訳・徹底解読

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「閩南三十六姓」について、『琉球・沖縄史』ではこう書かれている。14世紀(明の時代)、琉球には山南・中山・山北の三つの勢力圏が存在しており、三山とも中国の冊封体制のもとに入った、という部分の解説である。先述の察度王は中山の王である。

「朝貢とは、貢物を中国皇帝におさめて服従を誓うことで、冊封とは、皇帝からその国の王であることを承認してもらうことをいう。朝貢し冊封を受けると、明との貿易がゆるされるだけでなく、多くの返礼品があたえられたので、三山とも競って進貢し、大陸のゆたかな文物を取り入れていった。琉球はその後、中山の最後の国王・尚泰の時代まで約500年間、中国に進貢することになる。」

「三山のうち中山は、数多く進貢するとともに留学生を送って直接、中国の学問や政治・社会制度を学ばせた。また、中国からは閩人三十六姓とよばれる人々を聴かさせ、大陸の文化を積極的に取り入れていった。」

「閩人三十六姓とは、沖縄に移住した中国人の総称で実数ではない。その渡来については、明帝から賜わったとする説や中国商人が交易にやってきて住みついたとする説などがある。かれらは那覇の久米村に居住し、自らはその地を唐栄と称した。」

隋は6世紀末から7世紀はじめ、唐は7世紀〜10世紀はじめまでである。一方、これは14世紀の話。意図的に歴史が混乱させられている。あるいは、沖縄で明のことを「唐」と表記し続けたことから混乱が生じたのだろうか。いずれにせよ、唐淳風氏の記載は誤りである。

その後、15世紀に入って尚氏が三山を統一し、琉球王国が成立する。1500年のオヤケアカハチの乱の後は宮古・八重山も琉球国の版図となる。石垣島が琉球国の勢力下に入ったのはこの時期のことだ。

島津と台湾出兵と琉球処分


日本は長い間琉球を垂涎し、ずっと琉球を版図にくわえようとしてきた。もちろん薩摩藩の進攻があり、倭寇の襲撃があったが、琉球王国はみじんも揺らぐことがなかった。明治維新後、日本は国力強大であることにたのみ、琉球国王を脅迫して東京に連れて行き、日本に帰順するよう強いたが、それでも服従させることができなかった。手の施しようがなくなり、1879年3月日本は琉球に派兵して占領した。その後、大清朝廷と交渉し、清政府に琉球王権を譲らせた。しかし光緒帝と李鴻章の態度は強硬で、各種手段を用いて日本に厳重批判をした。日本に琉球から出て行くように強いて、琉球の主権の移転に関する協議にどのような形でも署名することを拒絶した。日本は何人かの軟弱者を買収して話したが、李鴻章は「琉球はすなわち我が東シナ海の障壁であり、もし日本人が居座るなら必ずや我が戦略安全の危険となる」としてすべての非難をはねつけた。
「薩摩藩の進攻があり、倭寇の襲撃があったが、琉球王国はみじんも揺らぐことがなかった」という記述は、きわめて恣意的な記述である。島津との関係で琉球国は不幸な歴史をたどることになる。

応仁の乱後、日本と琉球の貿易を島津が独占しようとし、それを琉球側が拒んだ(多くの日本商船との貿易を望んだ)。秀吉が朝鮮侵攻を企てたとき、島津は琉球にも軍役を求めてきた。このとき、兵糧米などを半分しか調達できなかったことが島津による侵略の口実とされてしまう。

江戸時代に入った1609年、島津家久は琉球侵攻を行なう。首里も開城し、島津は幕府から琉球の支配権を与えられた。それでも琉球は日本には組み入れられなかった。「17世紀末になると島津氏は、琉球を日本に同化させる政策から、中国と日本を結ぶ接点として、琉球を「異国」として存続させる方針に転換した。」(『琉球・沖縄史』)

実質的に島津氏の占領地だが、明との関係上一応独立国の体を保たせられた――これが江戸時代の琉球の立場であった。

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