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主張/「アベノミクス」/加速を重ねても経済改善せぬ

 安倍晋三首相が総選挙に向けた各地の演説で、安倍政権の経済政策アベノミクスの「成果」を宣伝しています。アベノミクスの「加速」が自民党の政権公約です。いったい何回国民をだませば気が済むというのか。安倍氏が2012年12月に政権に復帰する際持ち出してきたアベノミクスは、5年近くたっても、国民には経済も暮らしもよくなったどころか、悪くなったという実感しかありません。首相は選挙のたびごとにその継続や加速を繰り返し訴えてきましたが、間違った政策は「加速」でなくきっぱり中止し、暮らし応援の政策に転換すべきです。

国民の実感に程遠い

 安倍首相は、アベノミクスで経済が拡大した、雇用が改善したなどと宣伝します。しかし最近の共同通信の世論調査(1日付)でも、景気が悪くなっているという人が「どちらかといえば」を含めて47・5%もおり、アベノミクスに期待しないという人は55・9%に上ります。景気がよくなったというのも、アベノミクスへの期待も、国民には程遠いものです。

 安倍首相が政権復帰にあたっていいだしたアベノミクスは、もともと「異次元の金融緩和」、「機動的な財政出動」、規制緩和などの「成長戦略」を「3本の矢」と名付けたもので、大企業の金回りをよくし、円安・株高や減税で大企業や大資産家をもうけさせれば回り回って経済や暮らしがよくなるという“幻想”です。金融緩和で異常なゼロ金利やマイナス金利が続いて国民の貯蓄は目減りし、大量発行される国債を事実上日銀が引き受けているため、財政や経済のゆがみも激しくなっています。

 何より大企業のもうけは株主への配当や内部留保としてためこまれるので、国民の所得は増えず、消費も伸びず、経済はよくなりません。安倍政権が14年4月から消費税を5%から8%に増税したことも深刻な消費不況を招き、総務省の調査でも消費支出は消費税増税後から今年8月までの41カ月のうち、前年同月比で増えたのはわずか4カ月だけです。

 安倍首相は雇用の改善を宣伝しますが、増えたのは非正規の労働者が中心で、平均賃金は上がらず、厚生労働省の調査でも、労働者の実質賃金は年間10万円も減少しました。大企業の内部留保が400兆円を超したという異常さに比べても労働者の賃上げはわずかで、麻生太郎副総理など政権の内部からも批判がでるほどです。賃金だけでは暮らせないワーキングプア(働く貧困層)も急増しており、アベノミクスが貧困と格差を拡大しているのは明らかです。

消費税増税押し付ける

 さすがに安倍政権も、15年10月に予定した消費税10%への引き上げを2度延期しなければなりませんでしたが、アベノミクスそのものは中止せず、継続や加速を掲げてきました。今回の総選挙では増税分の使途を見直すなどと主張し、再来年10月からの消費税増税はあくまで強行する構えです。

 安倍政権が選挙では経済が争点といいながら、13年7月の参院選後は秘密保護法制定、14年12月の総選挙後は戦争法強行、16年7月の参院選後は改憲策動と、国民を欺き続けてきたことも重大です。

 アベノミクスを中止に追い込むとともに、安倍政権を打倒に追い込むことこそ不可欠です。

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