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ドロップシッピングはなぜネットで定着しなかったのか

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しかし、2006年ごろに注目されたドロップシッピングは、その主な形態が「Tシャツのデザインをして、ショップに掲載しておき、注文があったらそれをプリントして売る」というスタイルに偏っていた。

アフィリエイトでは、アマゾン・楽天・Yahoo!のように自社システムでアフィリエイトをやっているところと、アフィリエイトを導入したいショップを集めてアフィリエイターにタグを貼らせるASP(アフィリエイト・サービスプロバイダ)を利用する例がある。ASPではリンクシェア、A8、電脳卸、バリューコマース、トラフィックゲートなどが有名どころといえる。

ドロップシッピングも、メーカーや問屋と直接契約すれば(楽天の家具ショップや上記「楽raku」のように)独自に行なうことができる。しかし、一方でドロップシッピングに対応するメーカー・問屋を集め、ドロップシッパー(※)に販売商品を提供するシステムが作られた。これがDSP(ドロップシッピング・サービスプロバイダ)だ。DSPでは、もしもドロップシッピング、リアルドロップシッピングなどが二大巨頭といえる。この二社のシステムはやや異なっており、「もしも」はアフィリエイトにかなり近い感覚でドロップシッピング商品のタグをブログやサイトなどに貼る方法が中心で、「リアル」はリアルマーケットというショッピングモールへの出店が中心となる(リアルの方は流通の革命を目指している)。

こうして2007年ごろにはDSPも続々と立ち上がり、ネットで収入を得る方法の一つとしてドロップシッピングという手法がクローズアップされる土壌ができあがっていった。

※ドロップシッパーは、日本ドロップシッピング協会においては「ドロップシッピングのシステムを利用して販売するショップ」を意味するものとされている。ただし、本来の英語ではメーカー・問屋側を指す言葉であった。ここでは日本ドロップシッピング協会での定義に従うものとする。

ドロップシッピングの伸び悩み



わたしはドロップシッピング関係者に取材も行なっていった。(ネットでの粘着による嫌がらせがなければ)解説本も出版される運びだった。しかし、その後、ドロップシッピングはネットでも話題になりそびれていった感がある。

それはなぜか。ドロップシッピングはあくまでも「ネットショップ」を開店する一方法であり、それだけに「本格的に取り組まなければならない」というハードルがあったからだとわたしは考えている。

アフィリエイトはいまや簡単である。たとえばアマゾンと契約してブログサービス有料版に登録するだけで、本やDVDを紹介するたびにアフィリエイトリンクとなり、あるいは自動でアフィリエイト広告が作成される。とにかく紹介したい商品のアフィリエイトリンクを貼るだけ。もちろん、貼ったからといって買ってもらえるかどうかはわからないし、実際にアフィリエイトでそこそこの収入がある人は少ないが、何の資格も何の覚悟もいらない。

ドロップシッピングも、もしもやリアルの登場で手軽にはなった。しかし、曲がりなりにも商品を売る主体者となるというのは、非常に大きなハードルだ。本来のドロップシッピングでは「ショップ」を開店するだけの気合いの入っている人にはよいが、そうでなければ「特商法の表記も原則として必要」「お客様から問い合わせやクレームが来たら全部対応せねばならない」「返品リスクがある」「安売り競争に巻き込まれると利益率も小さい」「同じシステムを使っていると、商品も似てくるので、競合ショップが多い」といった問題をクリアしていかなければならない。もちろん、それをクリアすれば「よいショップ」として儲けられるようになるわけだが、それは本格的な「開店」の決意と努力が必要だ。

かといって、もう少しお手軽なアフィリエイトに似たシステムでは価格決定権も小さかったりして、結局アフィリエイトの方がマシということにもなりかねない。

「お手軽にショップを開ける」という仕組みがあったとしても、ショップを運営し、利益を出していくのは決して「お手軽」なことではない。

本質的にドロップシッピングの仕組みを使うということは「開店」するということである(Tシャツデザインを作るというレベルでなければ)。それは、開店の決意があり、店舗経営の努力をしていく人たち、つまりは少数の人たちにしか活用できない仕組みだったといえるだろう。

NHKによる誤った報道、悪質業者の登場

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