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WSJとFTの両新聞サイト,いまだに有料記事がタダで読み放題

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有料課金サービスを実施している新聞サイトの代表格といえば,WSJ.comFT.comである。

 ところが、WSJ.comやFT.comで課金対象となる有料記事が、いまだに裏技を使えばタダで読み放題である。WSJもFTも裏技の存在を知った上で、現時点でも野放しにしている。有料記事の見出しをGoogleの検索エンジンで検索し検索結果のリンク先に飛べば、有料記事の全文を無料で閲覧できてしまう。マードックは、Googleが無断でWSJ.comの記事を検索対象にしているのはけしからんと、怒って見せてはいるのだが・・・。

 なぜ、こんな裏技を野放しにしているのか。WSJ.comのトラフィックの3割近くが検索エンジン経由であると言われているように、やはりトラフィックを増やしていきたいのであろう。有料サイトであっても、新聞紙と同じく広告収入にも大きく頼っていきたい。つまり「オンライン広告売上+オンライン有料購読売上」の最大化を目指すことになる。だが課金の壁(Pay Wall)の向こうにすべての記事を置いてしまうと、ユニークユーザー数が減り、広告売上げも減ってしまう。

 WSJ.comは、約2年半前にNews Corpに買収されメディア王マードックが乗り込んで以来,無料の一般ニュース記事を充実させリーチを拡大させてきた。さらにWSJ.comの有料記事も、ソーシャルメディアで情報収集しているギークな連中にタダで利用させてきた。ブログなどのソーシャルメディア界隈でWSJの記事が話題になることが増え、結果としてWSJ.comのユニークユーザー数も着実に増えてきたのである。

 昨年と一昨年は、金融危機に伴う広告大不況で、新聞サイトのオンライン広告売上高もマイナス成長に陥った。だが今年に入って、有力新聞サイトのオンライン広告売上高は大きくリバウンドしており、再び上昇気流に乗りそうだ。有料サイトでも、オンライン有料購読売上を増やすよりも、オンライン広告売上を増やすことに注力したほうが効果的かもしれない。

 ところが、Googleに向かってこぶしを振り上げているマードックとしては、Googleの検索エンジンに頼る集客をできれば避けたいはず。マードック傘下の英Times Onlineと英Sun Onlineは6月から有料化を実施することになっているが、両サイトの記事をGoogleの検索エンジンで検索させない方向で検討しているとか。これからは、伝統的なマスメディアもソーシャルメディアとの関係を深めざるえない時代なのに、真っ向から有力検索エンジンと絶縁する手を打ちにくいのだが。

 ともかく現時点では、WSJ.comの記事はGoogleの検索エンジンで検索できるし、それどころか有料の記事がタダで読めてしまう。WSJ.comの兄弟サイトのBARRON'Sも有料サイトであるが、同じ裏技ですべての有料記事が無料で読めてしまう。

 このような裏技が存在するにもかかわらず、WSJ.comやFT.comの有料購読者は減ってはいない。むしろ金融危機で経済専門ニュースのニーズが高まったせいか、有料購読者は増えているのだ。WSJ.comやBARRON'S、それにFT.comの記事を仕事のために読んでいる多忙なビジネスパーソンにとっては、裏技を使っている余裕なんかないのかも。検索エンジン経由で記事にアクセスしていると、おそらく記事1本当たり1〜2分近く時間をつぶしてしまう。時間を効率的に使うために有料サービスを活用するということか。


 とはいっても、タダで読めるのはありがたい。ということで、WSJ.comとFT.comの有料記事をタダで読むための実例を紹介する。最初はWSJ.comの例。

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