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紙の新聞はもういらない。日経の電子新聞は期待できる?

残念ながらフリーコンテンツでないので、記事そのものはご紹介できませんが、FACTAによると、日経が電子新聞に力を入れ、今後の成長戦略として3月からサービスを開始する予定だそうです。購読料は電子版単独で月4千円、紙の新聞(約4300円)と併読の場合はプラス1千円になるとか。
FACTA

しかし、ちょっと待ってね。なぜ、紙代もかからない、印刷も配達も不要な電子新聞が月額4000円で、紙の新聞契約にさらにプラス料金なの?と感じてしまいます。画期的で魅力的なサービスがあれば別でしょうが、なにか中途半端な値付けであり、インパクトにかけるように感じます。

ジャーナリストの団藤保晴さんが、月額1890円と思い切った価格を打ち出した「デイリースポーツ電子版」との落差が大きく、従来の定期購読と「月額300円しか差がない値つけはあまりに臆病で現状維持志向と言うか、新規読者は期待しないと宣言したような印象です」とご指摘ですが、まったく同感です。
新聞有料電子版、日経とデイスポの落差鮮烈
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日経さんの意図が見えてきません。日経も昨年は赤字になったのですが、実は経済紙という手堅いカテゴリーで、ガリバーとして君臨しているだけに、販売収入は維持されています。(ただ、店頭売りで20円アップしてから積まれている冊数が減ったのが気になりますが・・・)さすがで、そこが他紙との違いでしょうが、いかんせん広告収入が激減してきているのです。

今は景気が悪く、スポンサーが広告費を抑えていることの影響もあるでしょうが、20年前の半分以下にまで落ち込んでいるというのは、新聞は、日経ですら、広告メディアとしては、競争力を失ってきたということです。それは、ターゲット設定もきめ細かくでき、接触度やクリック数などで費用対効果まで測定できるネット広告に侵食されていくのは当然の流れです。

これからは電子新聞を成長戦略の核にしようというのは、当然の結論になりますが、「紙だけでは生き残れない」という発想には、まだ紙への未練や執着が残っているように感じます。「紙では生き残れない」というのが本当のところではないでしょうか。
「紙だけでは・・・」と「紙では・・・」で導かれる戦略も大きく変わってくるはずです。「オープンプラットフォームとして、地方紙・ブロック紙に低廉なコストで提供することも視野に入れ(FACTA)」、新聞業界のデファクトスタンダードを狙っているとするなら、一挙に普及させるというのがデジタル流だと思うのですが、その鍵になるのはやはり利便性を画期的に上げるのかというのと、価格の値付けになってくるのではないでしょうか。

ネットに踏み込んだとたんに、紙とは違い、日経の強みは相対的なものになってきます。実際、日経の記事がなくとも、経済やビジネスのニュースはいくらでもタダで手に入る時代です。いや、詳しい内容になってくると、新聞記事以外を情報ソースにすることのほうが圧倒的に多くなってきています。

読むことしかできない紙の新聞、ブックマークも、タグを付けて整理することもできない紙の新聞、ブログで引用リンクもできない紙の新聞はもう時代にあっていません。

かつてライブドア元社長の堀江さんが、ニュースは人気順に並べればいいと発言して、メディアの人が反発したことがありました。紙面構成が新聞の命だと。それは本当でしょうか。ネットに踏み込むと言うことは、新聞社とユーザーの関係も変わります。情報の選択も編集も、主役はユーザー側に移るということであり、そんな価値観は捨て去ってもらいたいものです。

日経さんには、紙へのこだわり、紙でしか通じない文化を捨て、真新しい市場を創造するつもりで、ユーザーから発想するというマーケティングの原点に立ち返って、ぜひ思い切ったネットサービスを展開して欲しいのもです。期待しています。


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