- 2017年09月22日 09:39
豊田議員に有権者はどんなジャッジを下す?ー山根弘行の視点

惜しい‥。あと一歩、あと半歩で、“超難関”の記者会見をしのぎ、ミソギを終え、晴れて『出馬宣言』まで行けたかも知れなかったが‥。
豊田真由子衆院議員の自身の選挙区である埼玉県新座市で、9月18日に開き、約90分に及んだ記者会見。騒動の発覚後初めて公の場に姿を見せ、報道陣を集めて開いた記者会見だけに、世間の注目は大きかった。
冒頭は完全に豊田議員の〝ペース〟だった。
涙を浮かべ、時おり嗚咽を漏らしながら一連の騒動を謝罪。
元秘書の男性が豊田氏から暴行を受けたとして埼玉県警に被害届を出したことについては、捜査中のため詳細は説明できないとしつつも「(元秘書に)大けがさせたことは決してありません」と主張。
ただ、車中で浴びせたとされる
「このハゲェ~~~‼︎」と言った発言については事実だと認め、「例えどんな事情があったにせよ、決してあってはならない発言で、音声のテープを聞く度に、どうしてあんなことを言ってしまったんだろうと思います」と真顔で反省の言葉を口にしていた。
「お前は、私の心をたたいている‼︎」
その後の質疑応答でも、豊田議員は記者からの質問に笑みを浮かべつつ、終始落ち着いた様子で丁寧に対応し続け、謝罪と反省の言葉を繰り返し述べていた。まるで、山尾志桜里議員が質疑応答タイムを設けないで大ヒンシュクを買った裏を行き、輝ける未来の尻尾を掴みかけていたが…。
「天敵」の登場で雰囲気が一変!
事態が一変したのは、会見スタートから80分が経過した時だ。
暴言の音声データをウェブ等で公開するなど一連の騒動を報じてきた「週刊新潮」の記者との質疑応答が始まると、豊田議員の〝余裕〟が激変した。
声を荒げて記者の質問を遮ったり、早口でまくし立てたり‥。
「このままではマズイ」と思った司会者が「時間が押してますので」と会見を強制終了し、豊田議員は不機嫌な表情でそのまま会場を後にした。
どう見ても、あのままバトルを続けていたら豊田議員が爆発ないしキレたのは間違いのないところ。
〝天敵〟の週刊新潮の記者が登場するまでは、余裕シャクシャクで「及第点」だったが‥。ザ・ン・ネ・ン!
「ザ・ワイドショー化」した政界の現状
それにしても昨今の政界は〝ザ・ワイドショー化〟している。近々ではイケメン弁護士との「W不倫」が発覚した山尾議員。民主党の幹事長の座を失い、離党し、自らの離婚問題も取り沙汰されている。
元SPEEDの今井絵理子議員は橋本健元神戸市議との「一線を超えた」関係により、期待のホープだった「ハシケン」は政活費の不正受給疑惑等で市議の職を終われ、その妻から今井議員は提訴されそうな勢いだ。
「人の不幸は蜜の味」!!
特に「不倫」は歴史的に見てもワイドショー最大のビッグネタで、視聴率も稼ぐことができる。最近、フジテレビの「バイキング」を始め、生情報番組の視聴率が高いのもうなずけるところだ。
一つ角度を変えると、豊田議員は家族との絆はキープし、不倫はしていない。今井&山尾議員よりは救いがある?
10月22日には衆院選が行われ、豊田議員に対する有権者のジャッジがくだる。埼玉県民はどのような判断をするのか?
「このハゲェ~~~!!」の流行語大賞入り? とともに、興味が尽きない。
山根弘行(やまね・ひろゆき)
芸能レポーター。元日刊スポーツ新聞社編集局文化社会部記者。在職中に「日本レコード大賞」の審査員を長期にわたって務める。「宮沢りえ&貴乃花の破局」のスクープでは社長賞。その後、テレビ朝日のワイドショー芸能デスク兼レポーター、イベントのキャスティング、PR等を行うかたわら、現在はフジテレビ「バイキング」で木曜日に出演中。
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