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弘兼憲史氏「老後の同窓会は最終的に成功者しか来なくなる」

【弘兼憲史氏が「老後の人間関係」を語る】

『黄昏流星群』『島耕作』シリーズなどで知られる漫画家の弘兼憲史氏が、9月9日に古希を迎えた。昨年上梓した『60歳からの手ぶら人生』では、「弘兼憲史、身辺整理始めました」と宣言。体の機能だけでなく、収入や交友関係など、さまざまな面で下降トレンドに入った60代に、サラリーマン時代の名刺やスーツといった持ち物を半分捨てて、人間関係についても身軽になることを勧めた。

 さらに弘兼氏は、家族との関係も、整理が必要になってくると説く。

「子育てや家を建てるといった同じ目標に向かって力を合わせた夫婦も、夫の定年退職によって大きな曲がり角を迎えます。

 男性は、老後も夫婦が同じ方向を向いて、同じ人生の楽しみ方を思い描いているという錯覚に陥りがちですが、実際はほとんどの夫婦がそれぞれ違った展望を持っている。“これまで仕事ばかりだったから、これからは仲良くやろう”と言ったところで、妻からしたら“一人でやってよ”という気持ちなのです。

 むしろ“これからはお互いに自分の人生を楽しもう”と、お互いの領域に踏み込まないことが、夫婦関係を長く続ける秘訣です」(弘兼氏、以下「」内同)

 妻だけでなく、子供に対しても同じだと言う。

「資産を残すから自分たちの老後の面倒を見ろという親子関係は、破綻することが多い。“自分たちの資産は自分たちで使い切る。その代わり、子供たちは親の面倒を見なくていい”と言ったほうが、良好な関係を築けるはずです」

 この提言には、多くの反響が寄せられたという。

「特に、夫婦は別の生き方をした方がいいということに共感の声が多かった。男はそこで初めて“そうだったのか”と気づかされるんです」

 弘兼氏も、老後の人間関係の変化は実感している。

「同窓会に出席すれば、最初は懐かしい顔に会えてしみじみするが、回を重ねるごとに出席者が減ってくる。子供時代はみな同じ生活レベルで共通点もいっぱいあったが、その後の人生は大企業で出世した人から、借金に追われる人まで様々で、話が合わないんです。最終的には、成功した人しか来なくなる。

 だから、無理して話を合わせる必要はないし、どんどん必要のない関係は切り捨てて構わないのです」

 捨てることで気楽になれるというのである。

※週刊ポスト2017年9月29日号

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