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焦点:FRB、資産縮小正式発表へ 市場の動揺回避に万全の手

[ニューヨーク/サンフランシスコ 18日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は19─20日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、資産縮小を正式に発表する見通しだ。4兆5000億ドルに上るバランスシートの大半は2007─09年の金融危機に対応して積み上がったもので、危機モードの政策解除がまた1つ進む形になる。

イエレン議長の思惑通りなら、資産縮小が発表され、恐らく10月から実施が始まるとしても、金融市場は過去の政策変更時のような動揺は見せないだろう。フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は、何年にもわたって計画を練り、何カ月も前からメッセージを発信してきただけに、実際の資産縮小プロセスは退屈なほどに淡々と進んでいくはずだとの見方をしている。

ロイターの100人近いエコノミストに対する調査に基づくと、今回のFOMCで政策金利は据え置かれる見込み。ただ市場は12月の利上げ確率を52%織り込んでおり、FRBが示す最新のFOMCメンバーの金利見通しが注目される。

FRBはイエレン議長の下でゼロ金利解除以降に4回利上げし、新規の資産買い入れを停止してきた。次の段階は、資産の売却こそしないものの、償還分の再投資をやめるということになる。

世界全体で経済が上向き、米国の金融環境がなお緩和的なため、こうした措置を実施しても、例えば2013年の「テーパー・タントラム」のように市場に衝撃を与えることは避けられる。

かつてFRBのエコノミストだったドイツ銀証券のチーフエコノミスト、ピーター・フーパー氏は「市場は米金融政策に関して起きている事態に非常に神経をとがらせるだろう。とはいえ、もはや金融危機からずっと目にされてきた異例の緩和はもはや必要がなく、資産縮小の時機が到来している」と指摘した。

資産縮小の推移は、欧州中央銀行(ECB)と日銀も注視することになる。それは欧州や日本の経済および金融市場にどう影響するかと、米国における今回の実験からどんな教訓が得られるかという2つの点からだ。

資産の縮小幅はまず1カ月当たり100億ドル以内とされ、1年間で四半期ごとにこの縮小幅が月500億ドルになるまで引き上げられる。アナリストの計算では、最初の1年の縮小規模は3000億ドル近く、2年目では5000億ドル近くになる。

まだ分からない最も重要な点は、FRBが残っている再投資資金をイールドカーブ全般に分散化させるのか、あるいは短期ゾーンに集中して資産縮小ペースを加速させるのかだ。これは長期債利回りの今後の上昇余地に影響してくるだろう。

もう1つの不確定要素は住宅ローン担保債の保有圧縮ペースで、これは住宅所有者の借り換え判断に左右される面がある。

(Jonathan Spicer、Ann Saphir記者)

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