記事

金利乱高下と「豪雪期の表層雪崩」、「市場との対話」をめぐる誤解=今年の日銀回顧

 長期金利が乱高下した余震が続いている。ブログ界隈では、厭債害債さんの「リスク管理相場」が秀逸でありますので、ぜひご一読を。一方、米経済系でもアトランタ連銀が「What's behind the recent rise in Treasury yields?」 をアップし、クルーグマン教授も「When Will The Fed Tighten?」といったのを取り上げている。イールドカーブはファンダメンタルズの変化を反映する面はあるが、需給の崩れとの識別は難しい。長期金利が急騰した一因に景況感の好転は挙げられるが、そもそもバブル崩壊後の経済がそう簡単に回復するわけでもなく、カーブが示唆する引き締めは幻でしかない。この辺は、崩壊から20年以上も経過した日本経済がまともな回復(本格引き締めを伴う)に至らなかったことが証明しているであろう。

 デフレ下の長期金利が突如急騰するのは既に触れているが、今回のメルマガでは「豪雪期の表層雪崩」に喩えて解説してみたい。世界経済が壮大なバブル崩壊に見舞われたのは戦後初である。厳冬期には金融機関の資産上に雪(国債)が振り続ける。流動性の乏しい貸出とは違って、市場物の国債は流動性があり、サラサラした雪であり。つまり…

 もう一つは、中央銀行と市場との対話である。先のFOMCでは、米債が改めて売り込まれた。長期金利への配慮がなかったから、という解釈が聞かれたが、この「配慮」というのは日銀の対話でもよく聞かれる。実際問題として、中央銀行は市場と対話する際にどういうことを心がけているのだろうか。

 基本的には、足元の動きになるべく影響を与えないようにしている。つまり、講演、会見は「中立」がデフォルトであり、上がった金利を下げる配慮、さらに上がらないようにする配慮といったものはない。FOMCの例では配慮してくれる、と期待するのが誤解である。この辺の事情を取り上げてよう。

 ポイント解説は、若干タイミングが早いが、今年の日銀金融政策の回顧である。ドタバタが続いたが、最後は日銀にしては珍しく「間の良い」感じとなった。間の悪さで定評があるのだが…。

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    菅直人・元総理から維新へ突然の宣戦布告!とりあえずその勘違いを正す

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    01月20日 09:29

  2. 2

    コロナ問題の整理 あくまで感染症は致死率で考えよう

    中村ゆきつぐ

    01月20日 09:14

  3. 3

    「こんなの三越じゃない」11期連続赤字の地方店が仕掛けた"前代未聞のデパ地下"の狙い

    PRESIDENT Online

    01月20日 09:00

  4. 4

    <『M-1』の漫才論争>オズワルドの錦鯉に対する敗北が、『M-1』を競技漫才化させる理由

    メディアゴン

    01月20日 09:40

  5. 5

    EU完全離脱から1年 うぬぼれ屋のイギリス国内に広がる“後悔”

    木村正人

    01月19日 11:08

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。