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「僕はゲイです」と32年間言えなかった理由と、カミングアウトした理由-「僕は、生きづらさを抱えている人の“希望”になりたい」

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Q:32年間言えなかった理由と、カミングアウトした理由

最近でこそLGBTの存在が認知されてきましたが、自分が中学・高校の頃だと、テレビの中でも現実でも、ゲイをネタにしてふざけたり、それを「そんな趣味ねぇよ(笑)」みたいなノリが普通だったので、「人に言ってはいけないことなんだ」「拒絶されてしまうんだ」という刷り込みがずっとあったんだと思います。言っていいことなんか絶対ない、と思っていたので、ずっと隠し通すつもりでした。

年頃になってからは、何かというと「彼女いるの?」と聞かれます。「いない」と答えると「え~、どうして?」とさらに突っ込まれるのが面倒だったので、かわし方がだんだんうまくなっていきました。実在しない架空の彼女のキャラクターを仕立て上げて嘘をついていたこともあります。そうすればそれ以上突っ込まれることはあまりないので(笑)

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でも僕は人と話をするのが大好きなのに、「大事な人にも本当のことを言えない」というのは心のどこかに申し訳なさというか、居心地の悪さを感じていました。でも、公開できるわけもないと思って、自分の気持ちを押し殺して、感覚を麻痺させていました。

転機となったのは、2年前の「NPO法人バブリング」という団体との出会いです。 この団体は、LGBTに限らず、「目に見えない生きづらさを抱えた人が大切な人へのカミングアウトしたくなったとき、それを支援する」という団体なのですが、その団体をサポートするようになって、いろんな人の生きづらさと出会いました。

LGBTはもちろん、吃音や依存症や不育症、児童養護施設出身、難病など…。
その方々のカミングアウトを支援する団体において、自分がカミングアウトしないと信頼されないよなあ…と思うようになっていったんです。

それで、家族に、友人に、同僚にカミングアウトしていきました。

職場へのカミングアウトは、チームで働くことの多かった前職ではしづらかったかもしれませんが、今の職場は割と「一人でやる仕事」も多く、言いやすかったという面もあると思います。どんな人にもカミングアウトしたらいいよと言うつもりはありません。
カミングアウトしたくなった時に、それを支援したいな、という気持ちです。

Q:LGBTを許容できない人のマインドの根底には何があると思いますか?

LGBT=「エロ」「性的な趣味」などの「人前で言うべき話ではない話」と捉えているるのかな、と思うことはあります。LGBTは環境や教育によってなるもの、とか、治るもの、だと思ったりしているのかもしれないですね。

あとは、「男は男らしく」「女は女らしく」と言って厳しく育てられて来た人にも、受け入れられがたいのかなあと思うことがあります。

Q:家族や大切な人へのカミングアウトの際に、相手がこういう反応だったらいいなと思う理想の形はありますか

『彼らが本気で編むときは、』という生田斗真さんと桐谷健太さん出演の映画があるのですが、トランスジェンダー役を演じる生田斗真さんの母親役、田中美佐子さん演じるフミコのような対応が理想ですね。

(『彼らが本気で編むときは、』予告動画)
   

「あなたの好きなもの、なりたい姿を肯定するよ」という姿勢があれば、どんな人も安心してカミングアウトできるのかなと思います。

『彼らが本気で編むときは、』公式サイト
http://kareamu.com/

Q: 「あなたの好きなもの、なりたい姿を肯定するよ」は、LGBTに限らず大切ですね?

そう思います。最近よく「ダイバーシティ」という言葉が使われますが、これは「違い」に対して寛容、優しい、包摂的であることなんだと思います。

LGBTは、13人~20人に一人はいると言われています。クラスや職場にも、かなりの確率で存在するので、「このコミュニティの中にもいるかもしれない」という気づきを入り口に、様々な「違い」を受け入れ、平和に過ごしていく人々を増やしていくという意味ではとてもいい題材だと思っています。

保護者や先生が、まずはその存在を知り、受け入れ、配慮した行動をとることで救われる子どもたちはとても多いと思いますね。

Q: 保護者や先生が、LGBTへの理解を深めるのにオススメな書籍、サイト、イベントはありますか

LGBTERという、当事者へのインタビューサイトや、海外ではドキュメンタリー映画『ジェンダー・マリアージュ』などがおススメです。

(『ジェンダー・マリアージュ』予告動画)


そして、僕が関わっているNPO法人バブリングが10月に開催するイベント「イチゼロイチイチ」も、LGBTの人にも、その周囲の人にも、まったく関係のない人にもオススメです。

今年のテーマは「教育とカミングアウト」です。

「マイノリティ」を体感できるワークショップや、当事者の気持ちを表した展示、カミングアウトした生徒と先生のトークセッションなど、教育関係者の方はもちろん、そうではない方にもご来場いただきたいな、と思います。

「知る」ことは、優しさにつながると思うので、まずは気軽にお越しいただければと思います。
イチゼロイチイチ
2017年10月9日(祝・月)
東京都渋谷区恵比寿西1-33-8 コート代官山B1
03-6408-9085
詳細・チケット購入はWebサイトから 
http://npobr.net/1011/

――
「カミングアウトすることで新しい世界が開けた」という俊介さん。「カミングアウトを強制するわけではないけれど、僕は、生きづらさを抱えている人の“希望”になりたい。そのために何かできることがあれば、何でもやりたいと思っています。」と明るく笑顔で話す姿が印象的でした。
ぜひ上記イベントもチェックしてみてくださいね。

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