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今、そこにあるバブル崩壊

「じぶん年金プロジェクト」というサイトに寄稿させていただいたので紹介しておこう。残念ながら、既に公的年金は実質破たん状態にあり、国家財政も破たん危機に瀕している。好むと好まざるとにかかわらず、各人は自分で老後の資産設計を行う必要がある。というわけで、趣旨に賛同したというわけだ。

余談だが、菅氏の「消費増税で消費を増やす」という発言は、財政や社会保障システムを適正化して老後の貯蓄機能を復活させれば消費も増えるだろうという意図だと思われる(何に使うか言ってないから若干怖いけど)。

ところで、名目上存在はしていても、実質的には大いにあやしい資産というのは、年金だけにとどまらない。たとえば、学歴がそうだ。日本の大学生が入学後に勉強しないのは、する必要が無いとわかっているから。昭和の世界で必要なのはあくまで学歴であり、入学時点でその目的は達せられてしまっている。ただし、これは日本型雇用を柱とする日本社会限定の話であって、「東大に進学しました、でも4年間ほとんど遊んでました」とトップが堂々と語ってもOKなのは日経新聞の「私の履歴書」だけである。つまり、4年間実質的な知識を磨かなかった人にとっては、学歴というのは名目上の資産であり、一歩日本ムラの外に出れば大暴落する可能性が高い。

企業名もそうだろう。いつも言っているように、日本型雇用では、若いころに働きためた報酬を40歳以降の出世で受け取る賦課方式だ。そして内閣府も認めたように、このシステムは既に崩壊し、現在の2,30代の過半数は大手であっても取りっぱぐれが確定している。会社名をあてにしてローンとか組んじゃった人は御愁傷さまと言うしかない。

さらに言えば、スキルという意味でもリスクはある。大企業というのは日本型ヒエラルキーが上手く機能していたからそこそこ給料が良かっただけの話で、たとえば「中小の2倍貰ってるから2倍優秀だ」というわけではない。残酷なようだけど「東大出て大手の担当部長やってる45歳」というような人で、恐らく転職して同じ水準の報酬が貰える人は5%もいないだろう。彼の持つ学歴・企業名という資産の実質的な値段は、予想以上に低かったというわけだ。2,30代の若者は、市場価値を意識したうえで、自分の人的資本にも磨きをかけておくべきだろう。

80年代の土地バブルは、「土地は値下がりするわけがない」と人々が信じることで発生し、パーンと弾けて多くの人が資産を失った。学歴や社名バブルは注目されることことはないけれども、こうしている間も日本中でぷちぷちと弾けつつある。

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