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有給休暇を取得して、乃木坂46の東京ドームライブに参加したい人へアドバイスしてみた。 - 榊 裕葵(社会保険労務士)

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■有給休暇の利用目的で許可・不許可にしてはならない

社員が有給休暇をいつ利用するのかは社員の自由だという話は既にした通りであるが、どのような目的で有給休暇を利用するのかも社員の自由である。

会社が、利用目的によって有給休暇を許可したり不許可にしたりするのは違法である。

しかしながら、病気や法事なら有給休暇を認めるが、旅行や遊びの場合は有給休暇を認めたがらないというような会社や上司も、残念ながら、まだまだ存在するようである。

ライブの日に法事があると嘘をついて有給休暇を取得するといった方法も考えられなくはないが、嘘をつくのは気持ちの良いものではないし、昨今はSNSが発達しているので、ライブに一緒にいった友人が写真をアップしたり、タグ付けをしたりすると、それがきっかけで会社に発覚して「君は法事といって嘘をついていたのかね」と責められることになってしまう。

本来であれば、目的によって有給休暇を許可にしたり不許可にしたりする会社が悪いのだが、嘘をつくことで立場が逆転してしまう可能性がある。

そこで、このような場合の対応として、そもそも論としては、法的には会社に対して有給休暇を取得したい日だけ伝えれば、理由までは伝える必要は無いので、「11月7日は有給休暇を取らせて頂きます」と、有給休暇を取得する事実だけを伝え、会社からそれ以上何も聞かれなければ、そのまま悠々と有給休暇を取得すれば良い。

もし「理由は何ですか?」と聞かれた場合は、「答えたくありません」とか「関係あるんですか?」という答えでは角が立ってしまうので、「ちょっと私用がありまして」と、当たり障りない答えをすれば、何割かの上司は「そうか、分かった」と、有給申請を受け付けてくれるのではないだろうか。

私がサラリーマン時代に勤めていた会社でも、紙で有給申請をすることになっていたが、理由欄には「私用のため」とサラッと書いて、それで何か咎められるようなことは無かったと記憶している。

それでも、「私用とは何かね?」と聞かれたら、具体的な要件を答えざるを得ない雰囲気になってしまうであろう。

そこで「乃木坂46のライブです」と答えて、「そうか、楽しんできたまえ」という上司であれば有難い限りだが、「君、仕事とアイドルとどっちが大事なのかね?」と言うような上司とはトコトン闘って良いと思う。

闘うといっても、口喧嘩をするわけでは無くて、その上司が「有給休暇を利用する目的は社員の自由である」という労働基準法の原則を知らないだけかもしれないので、人事部の担当者や、社内のコンプライアンス窓口に相談をしてみてほしい。

正常な会社であれば、人事部やコンプライアンス担当者が上司に説明をして、有給休暇を取得できるよう取り計らってくれるはずだ。

しかし、そもそも相談する先が無いとか、会社全体が有給休暇を病気や法事で無ければ認めないような雰囲気であるとしたら、やはりブラック企業と言わざるを得ないであろう。

そのような会社であれば、乃木坂46のライブに限らず、プライベートで何かやりたいことが出てきても、なかなか実現することもかなわないだろうから、今回のライブのための有給休暇は無理やりにでも取得して、近々に転職をすることを考えたほうが良いのではないかと私は思う。

会社の体質を、いち社員が変えるということは困難なので、自ら職場を変えるほうが賢明である。

■残業が心配なら有給を申請してしまったほうが良い

最後に触れておきたいのは、たとえば17時が終業時刻の会社で、ライブ会場も近いので、定時で上がればライブ開始に間に合うという場合である。

もともと残業がほとんどない会社であれば心配はないのかもしれないが、会社の体質や、上司のマネジメント力が無くて突然残業を命令されてしまうことが多いような場合は胃が痛い。

私の経験上もそうだが、その場にいて残業を断るというのはなかなか精神的にも難しいものなで、ライブの日ははじめから有給休暇にしてしまったほうが気持ち的に楽になるのではないだろうか。1日休みにすることが難しい場合は、せめて午後半休にしておけば、ライブ開始に遅れることは無いであろう。

■まとめ

有給休暇は、「いつ取得しても」「どのような目的で取得しても」、社員の自由であることが大原則である。

その大原則である法的権利を知った上で、実務的な配慮も織り交ぜながら、うまく勤務先と調整を進めてほしい。そして、無事に有給休暇を取得し、東京ドームライブに参戦して、皆でライブを盛り上げていきたいものである。

《参考記事》
■社員への副業許可の参考にしたい、乃木坂46が生駒里奈さんの「ツアー欠席」「舞台優先」を認めた理由 榊 裕葵
http://sharescafe.net/51919390-20170821.html
■独立するなら学びたい、AKB48のキャリアウーマン岩佐美咲の仕事術 榊 裕葵
http://sharescafe.net/47686063-20160201.html
■AKB48選抜総選挙のスピーチからビジネスマンが学ぶべき言葉 榊 裕葵
http://sharescafe.net/45082578-20150608.html
■社員を1人でも雇ったら就業規則を作成すべき理由 榊 裕葵
http://polite-sr.com/blog/shuugyoukisoku-sakusei/
■電通の「整備された労働環境」は、なぜ新入社員の自殺を生み出したのか? 榊 裕葵
http://polite-sr.com/blog/dentsu_mondai

榊裕葵 社会保険労務士・CFP

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