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ロヒンギャ問題でミャンマー政府をかばう中国:日本にとっての宿題とは

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 ミャンマーでロヒンギャの武装集団と治安部隊の衝突が深刻化するなか、9月5日に国連はロヒンギャ難民約12万5000人が隣国バングラデシュに流入したと発表。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、2012年から今年初旬までに国外に逃れていたロヒンギャ難民は約16万8000人にのぼります。そのため、この約10日間で発生した難民を含めると、ロヒンギャ難民は少なくとも既に約30万人にのぼるとみられます。

 この状況を受けて、ロヒンギャを迫害するミャンマー政府への批判が噴出。8月30日、ミャンマーをかつて植民地として支配していた英国は、国連の安全保障理事会でロヒンギャ問題を議論することを提案しました

 ロヒンギャのほとんどがムスリムであることから、イスラーム圏でもこの問題への関心は高く、9月3日にサウジアラビアの国連代表はミャンマー政府を非難する声明を発表タリバンに銃撃されながらも女性の教育の重要性を訴えてノーベル平和賞を受賞したパキスタンのマララ・ユスフザイ氏も、ミャンマーの民主化運動を率い、同じくノーベル平和賞を受賞したアウン・サン・スー・チー氏の不作為に疑問を呈しています

 ところが、そのなかでミャンマー政府を擁護する数少ない国の一つに中国があげられます今年3月、国連安保理でミャンマー軍の行動に対する非難声明を出すことが議論された際、中国はロシアとともにこれに反対。その後も、中国政府は安保理でのミャンマー批判をブロックし続けてきました

中国政府の基本原則

 中国によるミャンマーの擁護は、その国際関係の大原則にあります。中国政府が何より強調するのは「主権尊重」、「内政不干渉」の原理です。この論理に従えば「ロヒンギャ問題はミャンマーの『国内問題』であり、外国が口出しすべきことでない」となります

 付け加えると、中国の主張によれば「植民地時代、確かな主権がなかったことで中国人の人権が外国人によって侵害されたのだから、人権を守るためには主権が優先されるべき」となります。つまり、「個人の人権より国家の主権を優先させるべき」というのです。

 この論理を前面に押し出すことで、中国は国際的に批判される国の政府とも友好関係を結び、時には安保理常任理事国としてこれらの政府をかばってきました。白人の土地・財産を黒人政権が一方的に接収しているジンバブエ、アサド政権による民間人への空爆が続くシリアなどは、その代表例です。

 ミャンマーの場合も、1988年にクーデタで軍事政権が発足すると、欧米諸国はこれを批判して経済制裁を実施しましたが、中国はこれとの関係を維持し続けた歴史があります。その意味では、「一貫性がある」という言い方もできるでしょう。

「第二のダルフール」

 その一方で、「内政不干渉」の原理を盾に、中国が自国の利益の拡大を目指すことも珍しくありません。ダルフール紛争は、その典型です。

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