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奇々怪々な中朝関係 - 澁谷 司

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今年(2017年)8月29日早朝、平壌の順安付近から中距離弾道ミサイル(「火星12型」)を発射した。日本上空を通過し、襟裳岬の東方約1180キロメートルあたりの海域で3つに分離して落下した。

 それから、まだ1週間も経たず、翌9月3日12時半頃、北朝鮮は咸鏡北道吉州郡豊渓里付近で核実験(水爆実験?)を行っている。この実験時、マグニチュード6.1が観測されたという(同5.6、同6.3等の説もある)。

 前回(昨年9月)の核実験(TNT<トリニトロトルエン>火薬換算10キロトン程度)よりも、強力(TNT火薬換算約70キロトン)だったと見られる。

 当日3日、新興5ヵ国(BRICS)首脳会議が中国福建省厦門で3日間の予定で開催された。中国・ロシア・インド・ブラジル・南アフリカの首脳が参加している。

 今回、北朝鮮による6度目の核実験は、そのBRICS会議開催日に行われた。そのため、習近平主席の面子丸潰れである。

 さて、相変わらず、多くの日本のマスメディアや学者・研究者は、「中国は云々」と書いたり、発言したりしている。

 けれども、我々が予てより主張しているように、決して中国は一枚岩ではない。

 中国には、少なくとも2つの勢力が存在する。かたや北朝鮮の核・ミサイル開発を非難し、北の「暴走」をストップさせたいと思っている「嫌朝派」、かたや北朝鮮を全面的に支援している「親朝派」である。中国国内で、両者がせめぎ合っている。

 具体的に、前者は「太子党」の習近平政権である。北京政府は、北朝鮮に対し、米国等と共に経済制裁を含めたプレッシャーをかけ、核・ミサイル開発をやめさせたいだろう。米トランプを怒らせたら最後、米国の非難の矛先が北朝鮮ばかりでなく、中国政府にも向かう恐れがある。

 他方、後者は「上海閥」だと思われる。「上海閥」は、食料・石油等のエネルギーを北へ輸出している。同時に、後者は北に核・ミサイル技術を与えている。

 但し、両者ともに、朝鮮半島の現状維持、或いは北朝鮮による南北朝鮮統一を望んでいることは間違いないだろう。韓国主導の朝鮮半島は中国にとって悪夢である。何故なら、中国は北朝鮮という緩衝国(バッファー・ゾーン)を喪失すれば、(米国がバックについている)韓国が、鴨緑江まで伸張するからである。

 

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