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巡査の「いじめ自殺」で遺族側勝訴的和解 愛知県警「パワハラ」認める(三宅勝久)

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【県警警部補だった父親】

内部告発もあった。吊りひも発見後、Aさんを土下座させて「死んでしまえ」などと激しく罵倒していた。暴力を振るっていた。事件後は上司らが責任逃れのために箝口令を敷いている――。

息子は警察に殺されたのだ。両親はそう確信した。父親は現職の愛知県警警部補だったが、時効目前の2013年8月、愛知県を相手どり、慰謝料や逸失利益計約6000万円の損害賠償を求める国家賠償請求訴訟を起こした。代理人弁護士は札幌弁護士会の市川守弘弁護士。熊本県警機動隊員のいじめ自殺をめぐる国賠訴訟で勝訴した実績をもつ。

裁判でも愛知県側は「いじめ」はなかったと責任を否定した。だが審理が終盤に入った今年初め、裁判官が和解を勧告し、応じる姿勢に転じた。和解調書には「侮辱的言辞での??責及び執拗かつ威圧的な退職勧奨等の不適切な行為を行った」と警察の非を認める一文が入った。事実上の遺族側勝訴だ。

裁判中に警察を定年退職した父親が言う。「在職中、自殺した警察官を何人も見聞きしました。幹部が遺書を捨てた例もある。でも自分だけは違うと組織を信じていた。警察はちゃんと調査して、いじめた当人を処分すると思っていました。しかしちがった。息子をいじめた当事者に対する処分をどうするのか、見届けたい」。

愛知県警(加藤達也本部長)は監察官室を通じて「(自殺の件は)大変遺憾だ。処分については公表をさしひかえる」と回答した。

(三宅勝久・ジャーナリスト、8月25日号)

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