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「香港民主は存亡の危機」雨傘運動の若者に実刑を下した司法の闇 香港民主活動家・「長毛」梁国雄氏インタビュー - 野嶋 剛

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――あなたもすでに政府から訴えられる裁判を何件か抱えていますね。彼らのように入獄となる危険はないのですか。

梁:私の案件はどれもそれほど重くなく、懲役も3ヶ月以下のものばかりです。ただ、6月末の習近平訪港に抗議して行った広場占拠の件で裁判が始まれば、今後はどうなるかわかりません。

 中国共産党は香港返還以降、民主化運動を封じるうえで、司法を使った「政治的清算」が最も有効な方法だと考えているのは確かです。習近平はこれを「三権配合」と述べています。行政、立法、司法が協力すべきだと。これに対し、香港の司法界も抗議しませんでした。「三権配合」とは、司法界が行政部門に協力し、行政の決定を判決で裏書するものです。「公検法(公安・検察・司法)」という言い方が中国にはありますが、公安=警察が一番上にあり、警察が捕まえたら検察も裁判所も協力するという中国のやり方そのものです。香港はいまだ国際的な金融の中心地ですが、警察国家になってしまえば、その地位を失いかねないと危惧しています。

――香港の司法はすでに信頼できない、ということでしょうか。

梁:過去には、ここまであからさまに司法の協力を求めるケースはありませんでした。日本で首相が裁判官に「こうしろ」と命令したら翌日には辞任ですよね。香港では、そんな事態が実際に起きていると理解してください。

――あなたを含め、民主化運動に関わって当選した議員が次々と資格を剥奪されました。

梁:資格が剥奪される以前、私は議員給料の半分を使って数名のスタッフを雇用していました。政治活動の維持には毎月10万香港ドル(およそ140万円)の経費が必要です。司法案件にも費用がかかります。議員資格剥奪を不服としていま民事訴訟を起こしていますが、負ければ裁判費用はこちらの負担になります。また、就任以降の議員報酬を返金せよ、という要求も受けています。それは宣誓に遡って資格を奪われたためです。

 中国政府のもとでは、法によって国を治めるといっても、「rule by law」ではなく、「rule by decree(恣意的な法令による統治)」が実態です。人治であり、法治ではない。本来、太陽は西から昇りませんが、いまの香港では、太陽を西から昇らせてしまうぐらい中国政府にとっては朝飯前でしょう。

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