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全米拡大、南部英雄像撤去の動き

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 こうした動きはいまのアメリカにとって重大な意味がある。周知のようにアメリカでは北部と南部がアメリカ合衆国とアメリカ連合国として対決し、内戦を展開した。1861年から1865年まで血みどろの国内戦争が続いたのだ。その主要な原因は奴隷制を守ろうとする南部に対する北部の挑戦だった。結果は北部が勝利した。(図3)

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(図3)南北戦争 スポットシルバニア・コートハウスの戦い(1864年5月8日~21日)
Courtesy byAdam Cuerden

 戦いは激しかったが、その後の長い年月で和解がなされた。だが南部連合や南軍の指導者たちも歴史的な役割を記念されて、その銅像などが各地に建てられた。多くは南部諸州だが、首都のワシントンも含め、北部などにも建てられた。その総数は700基以上だとされる。

 そうした銅像をいまになって撤去するという行為のとげとげしさや厳しさは日本でならば、上野の山に建つ西郷隆盛像の撤去を想像してみればわかるだろう。西郷は明治の新政府に反抗した。しかも朝鮮半島への日本の攻撃を唱えた「征韓論」の主役だったともされる。だからそうした歴史の否定的な要素だけみれば、いま現代の日本で西郷隆盛を賞賛することはアメリカでリー将軍を讃えることに等しくなる。

 アメリカの各種世論調査では現時点ではリー将軍などの南部の指導者たちの像を撤去することには60%以上の国民が反対だという結果も出ている。だがそれでも撤去の運動は反トランプ政権の色を濃くしながら、広がっていくようにもみえる。アメリカ国内の人種がらみの分裂だといえよう。だがその分裂がオバマ政権時代にすでに様相を険しくしていたことも軽視はできないだろう。

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