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民主党代表候補が提案する「対案」にならない「対案」

「民進党代表選に立候補した前原誠司元外相と枝野幸男前幹事長が日銀の2%の物価目標の見直しを提案している。両氏は、安倍政権の経済政策『アベノミクス』の対案として社会保障を充実させ経済を底上げする考え方を提示。金融政策でも、アベノミクスの柱である金融緩和を批判し対立軸を打ち出す狙いがある」(25日付日本経済新聞 「前原・枝野氏ともに『物価目標1%に』アベノミクスに対案示す」
物価安定目標を2%から1%に引き下げることが「アベノミクスの対案」になると考えているのだとしたら経済音痴も甚だしい。
「総務省が25日発表した7月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は7カ月連続で上昇した。エネルギー価格の上昇が全体を押し上げた。…(中略)… 物価の基調を示す生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは、低迷が続いている」(25日付Bloomberg 「7月消費者物価0.5%上昇、7カ月連続」
7月のCPIは7か月連続で上昇したといえども前年同月比0.5%の上昇にとどまり、日銀が目標として掲げている2%を遥かに下回っているだけでなく、民主党代表候補が掲げる1%にも届いていない。

つまり「アベノミクスの柱である金融緩和を批判し対立軸を打ち出す」としている民主党代表両候補の提案は、日銀の異次元緩和を当面現状維持するということで、全く対案になっていない。

物価安定目標を達成する目途が全く立たない金融政策に対する対案は、物価目標の引き下げでなく、異次元金融緩和の廃止または凍結以外にない。

その時に起きることが予想される円高・株安に対してどのように対応するのか、それがセットになってはじめて「対案」といえるレベルに昇華することになる。

7月の全国コアCPIは7か月連続で上昇となったかが、生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIの上昇率はわずか0.1%に留まっている。さらに、先行指標とされる東京都区部(8月中旬速報)コアコアCPIは横ばい。

円安、原油高、天候不順に伴う野菜などの生鮮食品価格の上昇という「国民にとってのトリプルデメリット」がなければ達成することのできない物価を金融政策の目標にすることの是非から見直さなければ「対案」になりえない。

アベノミクスをこのまま漫然と続けるも地獄、民主党の対案にのるのも地獄。どちらに進んでも日本の金融政策は破たんすることに変わりはない。これで自民党の受け皿になりえるのだろうか。

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