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欧州がすべきこと-なぜソブリン債は売られるのか?

欧州は、ソブリン債の危機が、景気後退を招く可能性が高くなっています。
どういうことか?

イタリアを例にとて、説明します。
通常ですと、イタリアは10年債を4.7%前後で資金調達が出来ていました。
それが、今では、危機的水準と言われています7%でないと資金調達できません。
となると、成長率が上がっているわけでもないのに、資金調達コストが上がるということは、国債利払い金が増えるわけです。
しかも、成長率が上がっているわけではありませんから、税収も増えません。
仮に税収が一定としても、借金返済のコストが上がっているので、他の歳出を減らさないと、財政赤字が増えてしまいます。
では、他の歳出を減らすということは、例えば、公共投資を減らす、公務員の給料を減らす、などの措置が一般的なわけです。
となると、これらの要因は、景気に対してマイナスなわけですから、景気が減速し、さらには、後退してしまうのです。

さらに、困ったことは、イタリアにとって、ユーロというのは、割高なのです。
もし、今、リラを採用していたら、今の(ドイツの信用が入っている)ユーロよりも、間違いなく安くなっているはずです。
ということは、割高な通貨を使用しているので、イタリア国内には、デフレ圧力がかかってきます。
つまり、景気には、明らかにマイナスなわけです。
景気いいときは、このマイナス面は顔を出しませんが(リラが割安にならない)、景気が悪くなりますと、デフレ色が強くなります。
このように、今のイタリアは、放置しておくと、景気後退になる可能性がかなり高いのです。
これを回避するためには、すでに、手遅れかもしれませんが、2つのことを行わなければいけません。

1、 資金調達コストの低減=====>ECBによるイタリア国債の買いとEFSFの具体的な拡充策
2、 景気回復のための金融政策=====>ECBによる大幅な利下げ、例えば1.25%から0.5%までいっきに0.75%下げるなどの景気刺激策

大事なことは、こういう流れは、イタリアだけではないということです。
「AAA」のフランスにも、同じ流れが押し寄せています。

さらに、財政健全国であるオランダやフィンランド、オーストリアの国債も売られています。
これは先日の「ドイツの事情とユーロ離脱問題」にも書いたのですが、市場がユーロ離脱の可能性を考え始めているということです。
つまり、ユーロを止めて、自国通貨に戻ったらどうなるのということです。
当然、ドイツ国債を基準に、どの程度のスプレッドが妥当であるべきか、市場は均衡レベルを探しているのです。
そういうわけで、オランダなども売られ、フランスは、財政状況が良くないため、さらに売られています。

ともかく、上記2点に加えて、ドイツが更なる負担をするという決断を市場は催促しているように思えます。
そうでなければ、(ユーロに比べ)超割高なマルクに戻って、景気後退に陥るかだと思いますね。

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