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相模原障害者殺傷事件・植松聖被告が宮崎勤死刑囚を非難した理由

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 このところ頻繁に相模原障害者殺傷事件の植松聖被告と手紙のやりとりをしている。障害者19人を殺害するというあの凄惨な凶行に彼を突き動かしたものが、精神的疾病によるものなのか、あるいは極端な排外主義というべきある種の思想と考えるべきなのか、つまり彼は病気なのかそうでないのかという関心からだ。

前回アップした記事では、世間の多くの人たちは彼が精神的に崩壊し会話も成立しない人だと思っているかもしれないが、実際にはそうでもないと書いた(下記参照)。

http://blogos.com/article/239064/
〔獄中の植松聖被告から届いた手紙〕

 それは最初に植松被告とやり取りし始めた時の感想なのだが、その後少しずつコミュニケーションを交わしている今でも、彼がどういう人間であるのかは、よくわからない。
 最近届いた植松被告からの手紙は、相模原障害者殺傷事件後1年を特集した発売中の月刊『創』9月号を送ったことへの返礼から始まっていた。

《先日は『創』9月号を差し入れていただきまして誠にありがとうございました。
 多くの利権を壊す私の考えは世間に出ることは無いと半ば諦めておりましたので、『創』を読んだ時は手が震えてしまいました。》

 この間、彼は自分の主張を書いた手紙を多くのマスコミに送っていた。その中で手紙の全文を掲載したのは『創』だけだったことに「手が震えてしまいました」というのだ。『創』も決して彼の思考を肯定してはいないし、それを批判的に分析するために掲載したので、そんなふうに言われると複雑な思いだが、これを読んで気になったのは、彼の「私の考えは世間に出ることは無いと半ば諦めておりました」という記述だ。

 植松被告は昨年、「障害者は生きている意味がない」などという妄想を周囲に語り、反発を受けるのを意に会することなく犯行に突き進んだのだが、少なくとも自分の考えが到底受け入れられるものではないという認識は持っていたわけだ。精神的な病いなのかどうか考えるうえで、彼が自分自身をどのくらい客観的に見れているかというのは重要な判断要素なのだが、少なくとも彼は自分の言動が世間の意に反しているという程度の認識は持っているわけだ。

 植松被告の言動を見ると、どうやら精神的疾病により善悪の判断もつかないような状況とは違うようなのだが、では彼の昨年7月26日の津久井やまゆり園での信じがたい凶行をどう考えるべきなのか。彼の主張を優生思想、あるいは障害者を大量虐殺したナチスの思想と同じではないかとは、この間、指摘されていることだが、植松被告自身はその指摘をどう受け止めているのか。

 その私の質問に、彼は8月2日付の手紙でこう答えてきた。

《第二次大戦前のドイツはひどい貧困に苦しんでおり貧富の差がユダヤ人を抹殺することにつながったと思いますが、心ある人間も殺す優生思想と私の主張はまるで違います。

 赤ん坊も老人も含め全ての日本人に一人800万円の借金があります。戦争で人間が殺し合う前に、まず第一に心失者を抹殺するべきです。  とはいえ、1千兆円の借金も返済できる金額ではなく、戦争をすることでしか帳消しにできないのかもしれません。

 ゴミ屋敷に暮らす者は周囲の迷惑を考えずにゴミを宝と主張します。客観的思考を破棄することで自身を正当化させております。》

 わかったようなわからないような答えだが、私はそのナチスとの違いに言及したくだりの前のこの一節がむしろ気になった。私が『創』とともに拙著『ドキュメント死刑囚』を送ったことへの感想だ。

《同封してもらいました「ドキュメント死刑囚」を拝読させていただきました。宮崎勤に関して執行までに12年かかっているわけですが、1食300円として食費だけで12年間で432万円の血税が奪われております。

 意思疎通がとれない者を認めることが、彼らのような胸クソの悪い化け者を世に生み出す原因の一つだと考えております。》

 執行まで12年というのは彼の誤解で、私と宮崎死刑囚がつきあったのが12年間で、逮捕から数えれば執行まで20年近くになる。その間、血税が無駄に使われるわけだから「彼のような胸クソの悪い化け者」は早く死刑にするべきだという主張のようだ。

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