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トランプ政権、NAFTA再交渉で米自動車業界と真っ向衝突

[ワシントン 14日 ロイター] - トランプ米政権は、16日から始める北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を、国内自動車業界の利益と正反対の方向で進めようとしている。

NAFTAを巡るトランプ大統領の怒りの矛先は、どこよりも自動車分野に向けられてきた。低賃金のメキシコが米国から工場と雇用を奪ったという理屈からだ。

米商務省国勢調査局によると、自動車および自動車部品セクターの米国の対メキシコ貿易赤字は昨年が740億ドルで、米国の貿易赤字全体の相当部分を占めた。

ピーターソン国際経済研究所の通商問題上席研究員カロリーン・フロインド氏は「トランプ政権はNAFTA再交渉の目的を対メキシコ貿易赤字削減に置いている。自動車に触れなければ、望む結果を手にすることは決してできない」と指摘した。

こうした中でライトハイザー米通商代表部(USTR)代表が米国の自動車産業の雇用拡大のために行使する手段として考えられるのは、NAFTA域内で生産された部品をどの程度使えば完成品の関税をゼロにできるかを定めた「原産地規則」の引き上げだ。そしてこの点こそが、米国の自動車業界幹部や業界団体の懸念を生んでいる。

NAFTAでは現在、全部品の62.5%を域内で調達している自動車には関税がかからないが、これは既に世界中のどの自由貿易協定よりも高い。米自動車業界は、さらに比率が引き上げられれば、生産コストが嵩み、せっかく北米の自動車生産態勢をアジアや欧州と競争できるようにしてくれている複雑なサプライチェーンが機能しなくなる、と警鐘を鳴らす。

米自動車部品工業会(MEMA)の政府問題担当シニアバイスプレジデント、アン・ウィルソン氏は「われわれのメンバーは、原産地規則が米国に雇用を戻す方法にはならないと痛感している」と話した。ウィルソン氏や他の業界関係者は、米国の製造業雇用を増やすには、自動車輸出拡大を目指す政策を通じたやり方の方が適切だと主張している。

一方、ロス米商務長官は今の原産地規則の運用が緩すぎると批判しており、こうした見解が反映されてトレーシングの対象品目が更新された場合は、部品調達比率が62.5%で変わらなくても達成がより難しくなるだろう。

フォード<F.N>とゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>、フィアット・クライスラー<FCHA.MI>のロビー団体幹部は、規則があまりに面倒になってしまえば、メーカーは順守をあきらめて結局関税を支払うことになるとみている。

同幹部によると、もしトランプ氏が再交渉の結果に不満を持ちNAFTA廃止を決めてその恩恵がすべて失われると、メーカー側のコストは年間で約40億─50億ドル増えるという。

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