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再生可能エネルギーの現実

最近は太陽光発電のような再生可能エネルギーへの注目が集まっています。ソーラーで原発を置き換える、と主張する政治家も出てきました。そこで今日はソーラーのような再生可能エネルギーの現在の状況を紹介したいと思います。

まず、世界のエネルギー消費のうち再生可能エネルギーの占める割合は現在1.3%ほどです。

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出所: BP Statistical Review of World Energy, June 2011

再生可能エネルギーでもエタノールなどのバイオ燃料が半分ぐらいを占め、ソーラーは全体の約0.1%ほどになっています。風力が一番多くてエネルギー消費全体の0.7%ほどです。これで原発や化石燃料を本当に置き換えていくことができるのでしょうか? 少々不安です。

この0.1%の中でのソーラーの国別の内訳ですけれど、なんと日本はベスト3でかなりがんばっています。

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出所: Renewables 2010 Global Status Report

やはり、うわさのドイツとスペインはさすがですね。ちなみにこの世界3位の太陽光発電施設を誇る日本ですが、ソーラーは日本のエネルギー消費の0.1%も満たせません。

日本はオイルショック以降に狂ったように太陽光発電の研究開発に税金を投入してきました。サンシャイン計画やニュー・サンシャイン計画で数兆円を投入しました。実は欧米が好景気に踊っていた2000年代まで、太陽光発電は日本がトップだったのです。しかしバブルであぶく銭を掴んだヨーロッパ諸国が、狂ったように再生可能エネルギーに補助金を投入して、いわゆるグリーン・テック・バブルが起こります。シャープや京セラなどのソーラー・パネルの生産でトップを走っていた日本企業を、ドイツの新興メーカーQ-Cellsが破竹の勢いで抜き去ります。

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出所: Yahoo Finance

しかし、そのQ-Cellsさんは最近はあんまり元気がありません。100ユーロに届きそうだった株価は今では1.3ユーロです。75分の1に暴落してしまいました。ちなみに原発事故を起こした東電の株価の下落幅は5分の1です。馬鹿みたいにソーラー・パネルを買ってくれていたスペイン政府が、金融危機で財政破綻してしまい、ソーラーみたいな道楽にお金を出せなくなってしまったからです。今、欧州にはこのような自然エネルギー企業の屍がゴロゴロとしています。

元祖世界のソーラー大国だった日本も負けじと頑張っています。東電と川崎市が国内最大のメガソーラーを建設中です。浮島太陽光発電所です。

順調に行けば年間740万kWhのエネルギーを産み出してくれます。さすがです。ちなみにこれは菅直人首相が止めた浜岡の6号基の改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)の5時間半分です。浜岡原子力発電所全体では1時間ぐらいで、この国内最大のメガソーラー1年分の電力を生み出すでしょう。

みんな、そろそろ目を覚ましてくれないのでしょうか・・・

それとも、やっぱり孫さんや我らが菅直人首相に付き合って、ソーラーで原発を置き換えるまで、僕たちは税金を払い続けないといけないのでしょうか?

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