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最も信頼できるヘルパー、高齢ひきこもり

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■どんどん40代へと突入

最近のひきこもり調査で70万人から54万人になり、40代のひきこもりの方々が統計上は消滅したことで、高齢ひきこもりの問題は統計上はないことになっている。

その問題は僕も当欄に書いた(統計からも「ひきこもった」40代ひきこもり16万人)。さしたる反論もないことから、概ねこの通りなんだと思う。

5年前に39才だった人は現在44才、いわゆる団塊ジュニアの上限だ。

僕も実際支援するひきこもりの人たちの上限はそのあたりだから、ひきこもりは現在どんどん40代へと突入しており、行政ももちろん、行政の「下請け」である(ソーシャルセクターの現在~与党化、免罪符、ダム)ほとんどのNPOもつかみきれない事態が進行している。

誰もが心配しながら、支援の中核になるべき行政やNPOが心配しつつスルーする問題、それが「高齢ひきこもり」の問題だ。

僕がなぜ支援できているかといえば、大阪市住吉区の単独委託事業である住吉区子ども若者育成支援事業が年齢制限のない事業であり、その事業をかれこれ5年間、僕の法人が受託運営しているだ(tameruカフェ)。

だがほとんどの行政事業の子ども若者支援は、上限年齢が18才である。これはこれで意味があるのだが、たとえば虐待被害青少年が毎年次々と18才を超えていき、行政支援から離れていく中でさらにPTSD(心的外傷後ストレス障害)を重篤化していく事態と遭遇する僕からすれば、やはり住吉区のような「特例」がどんどん増えればいいと思う。

■たぶん減ることはない

国のタテマエ的ニート年齢の上限は34才だが、ニート支援する地域若者サポートステーションの支援対象年齢は39才というニホンらしいタテマエとホンネの使い分けの中に若者支援も位置する。

が、そのタテマエとホンネさえ飛び越えるかたちで、社会参加できない人々は次から次へと40代になっている。これに対して「無業」等の呼び名もあるのだが、イマイチ浸透していない。無業にしろ高齢化する若者にしろ、いい年して社会参加(主として就労)できない人を、これ以上はどうやら日本社会は認めないみたいだ。

だから次々と潜在化している。

けれども実態はひきこもりだ。それは10年前から変わることなくひきこもっている人もいれば、サポステなどには通えるもののそこで止まっている人もいる(当然「自立」していった若者もたくさん僕は知っている)。

ひきこもり続ける人も、社会参加にチャレンジし失敗してまたひきこもった人も含めて、おそらく16万人程度はいる。

この数は、これからどんどん40代になっていく若者たちのことを想像すると、たぶん減ることはない。

この、増え続けていく40代ひきこもりの人々が「高齢ひきこもり」と名付けられている。

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