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地方分権の難しさ(県費負担教員給与の移譲)

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【要約】
・ 小中学校の先生の給与が、県から政令指定都市に移譲された。これ自体は良い事。
・ 国も努力をして、財源移譲は(少し不満はあるものの)なされた。
・ ただ、最後、「地域手当」の件で一部政令指定都市(北九州、堺)は苦しい状況にある事も分かった。

【本文】

 今年度から、小中学校教員の給与権限が県から政令指定都市に移譲されました。これは平成26年に成立した「第4次地方分権一括法」の中で成立したものです。小中学校の先生については任命権限は市町村にあるのに、給与は県から支払われるという状況について、政令指定都市についてはその権限を政令指定都市に移譲したという事です。

 素直にこの移譲については評価したいと思います(その旨は国会審議で何度も石破大臣に述べました。)。他方、権限が移譲されるという事は、給与を支払うための財源がきちんと移譲されなくてはなりません。本件については、地方住民税(所得割)の2%を県から政令指定都市に移譲しました。これについても高く評価したいと思います。地方分権をするけど、リアルに税財源が移譲されるというのは稀で、いつも地方交付税の枠内でのケーキの切り分けでお茶を濁す事が多かったからです。

 実はリッチな政令指定都市になると、この地方住民税の移譲だけで給与の支払い分くらいは賄える所があります。具体的には神奈川県川崎市です。「やっぱり、リッチな街は違うぜ。」と思ったものです。しかし、我が北九州市を始めとする多くの政令指定都市ではこれでは賄えません。一定の条件を置いて試算すると、北九州市で140億円、福岡市で127億円足らないという事でした。なので、足らざる部分は地方交付税で手当てするという制度が組まれています。

 この地方交付税移譲について、私は何度か国会で質問しました。その結果、たしかに100%移譲してもらえることになりました(本当は教員の年齢構成、システム変更費用、退職金等色々な事情はありますが、基本的には100%地方交付税で面倒を見てもらえるという事でOKです。)。

 しかし、これは標準的な需要に対応するものであって、例えば独自の教員加配分等には対応していないような気がしたので、余り(留保財源)が出る形で移譲してくれないかと何度か国会質疑で話しましたが、これは撥ねられてしまいました。理由としては「厳格に標準的な需要のみで教員配置をやっている政令指定都市には渡し過ぎになってしまう。」という事でした。分からないわけではないですが、ちょっと残念です。

 で、ここで「良かった、良かった」と思っていたら、最後に重い物が残っていました。「地域手当」です。実は我が北九州市はこれで苦しんでいます。地域手当についても、各政令指定都市で適用される分はきちんと移譲されてきます。北九州市ですと3%です。しかし、これまで適用されてきた福岡県の地域手当は4.25%でした。この1.25%(4.25-3)の地域手当分は北九州市にはやってこない事が明らかになりました。聞く所では4-5億円に相当するそうです。

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