- 2017年07月30日 20:06
フィリピンの麻薬汚染の現実描く「ローサは密告された」
2/2本作で描かれるのは、麻薬によって生活を支えられてしまっているスラムの実態と、そこにつけ込む警察権力の腐敗だ。かなり生活の深い部分にまで麻薬が入り込んでしまっているのがよく分かる内容になっており、これを解決するのは容易ではないことがよくわかる。
ドゥテルテの政策でスラムの麻薬事情は改善している
本作で描かれたような困難な現実は、ドゥテルテ大統領の政策によってどのような変化があったのか。メンドーサ監督はこう言う。
「この映画で描いたような事態が100%根絶されたわけではありませんが、少なくとも私の取材の限りではかなりかなり減っています」
ドゥテルテ当選後、フィリピンの治安は改善されたと感じる国民は81%にも上るという。
ドゥテルテを巡っては欧米メディアは多くを報じている。しかし、それらの情報に触れるだけではわからない現実を本作は伝えてくれる。過激な荒療治を辞さないドゥテルテ大統領、それによって多くの死者が出ている現実。そして麻薬問題を放置してきた長い間に麻薬絡みで死んだ人も多いだろう。メンドーサ監督は、「フィリピンの問題は一朝一夕で解決できるものではない」と語っていた。その根の深い、過酷な現実をこれ以上ないほどにリアルに切り取った傑作だ。
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