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市民の政治参加を望まないマスメディア

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日隅一雄氏
日隅一雄氏 写真一覧

警察側にリークする記者



高田:事件を取材する時、警察だけが情報源かどうか。たとえば、弁護士を取材しても相当なことは分かるケースが多い。小さな事件であっても、裁判を見ていれば、仮に無罪にならなくても、そうとう怪しい証拠が出てきたり、取材のソースは必ずしも警察だけではない。ただし、昔、西日本新聞が私の記憶では1993年に「容疑者の言い分報道」というのを始めた。当番弁護士制度が初めて導入された時で、当番弁護士から話を聞いて、双方の意見を乗せましょうと、警察サイドに立った情報以外の情報を載せるようになった。

そうすると何が起きたかというと、容疑者の言い分を当番弁護士から聞いて、それを警察にチクる社が現れた。これが病気なんです。ホントに病気なんです。西日本新聞がやったんじゃないですよ。西日本新聞が当番弁護士取材を始めたことによって、他の社も(弁護士取材に)行きはじめる。その中に、警察からあの当番弁護士にこういうことを聞いてきてくれと頼まれて聞きに行き、それを(警察に)伝えるということをはじめるやつが出てくる。こういう人がいっぱいいるんです、新聞社の組織には。新聞社だけじゃなく、日本の組織はそういう風に出来ているんです。

警察だけではない所で取材して、実績を積み重ねていけば、警察内部も一枚岩ではなく、本当に良心的な警察官も沢山います。そういう人から、「あいつにはこの情報を伝えてみよう」と思われる存在にならなくてはならない。本当は新聞社として「あの新聞社は信頼できるから、警察内部の変な話を伝えよう」とならなくてはいけないのになっていない。だから個人でも信頼を重ねていけば、変わっていくのかもしれない。

上杉:警察ジャーナリストが非常に限られていて、黒木昭雄さん(故人)のような内部にいた人が取材をすると強い。高田さんや(ニコニコ動画の)亀松さん(元朝日新聞)がメディアの取材をすると元メディアの人は強い。日隅さんもそうです。私も政治家の秘書をやっていたので、政治取材をすると強い。人脈もありますし。ひとつの突破口として、内部の人がジャーナリストになると変わってくる。

アメリカではリボルディングドア(回転ドア)と言って、政治権力とメディアを行ったり来たりすることが常態化されている。警察機構でも市役所でも金融でも、それがシステムになっている。日本のメディアは新卒純血主義という無意味なことやっていて、そういう人材が入らず、自らの首を絞めている。だから情報も甘くて、誤報の山を築いても誰も気が付かない。そういう意味で、一つの方法論として、警察官の方がジャーナリストになってくれる時代になるといい。

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