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- 2011年08月12日 15:00
激論3時間半、孫氏「利益は1円もいらない!」
4/4利益は1円もいらない
堀氏は、孫氏が強く求めている『太陽光発電の固定価格買い取り制度』に対して、市場価格に任せる自由化の是非を尋ねた。対して孫氏は、「たとえ資金があったとしても、6%以上の利回りが見込めなければ、誰も投資しない。現状価格の6〜10倍での全量買い取りが法律として整備されない限り、誰も市場参入をしない」と、固定価格買い取り制度が必須であることを孫氏は説明。
孫氏は再生エネルギービジネスにおいて、ソフトバンクだけが特別な利権を求めたことは一度もなく、「(再生エネルギーに)出資もするし、『やるべきだ』と唱え続けるが、そこから得られる利益は1円もいらない」と断言。20年間の固定買い取り制度が、欧州では共通のシステムであり、これ以外の選択肢はあり得ないと言い切る。その上で、孫氏はTwitter上で『政商』とした発言の撤回を求め、堀氏も了承。ふたりはガッチリ握手を行なっている。
一方、堀氏も「地球全体・将来のエネルギーを考えて、原子力研究を続けている人々を『御用学者・原子力村』と非難するべきではないのでは?」と問いかけた。対して、孫氏は「全員を非難したつもりはない。今まで高い志を持って研究されている方々には、心からの感謝を申し上げたい」と、自身の考えを正した。
自然エネルギーの利活用に賛同しつつ、原子力エネルギー開発のイノベーションに継続して期待する堀氏。一方で、原子力の使用を最低限(ミニマム)に抑えつつ、自然エネルギーへの舵切りを求める孫氏。お互いの意見は一部で交わりつつも、納得する結論には達せず、最後まで隔たりがあったことは否めない。
しかし、Twitterなどの文字情報では誤解もあったが、直接顔を見て討論したことでお相手の意見への理解が深まったことは確かだろう。そして、互いの『方法論』の違いを認めつつも、科学的根拠に則った様々な分野での議論の重要性を確認し、3時間以上にも及んだ“トコトン”討論は幕を下ろした。
対談終了後、堀氏は自らのブログの中で、
(討論の)勝者は「日本国民」だ。これからもこういうトコトン議論が増え、多くの方が様々な視点に触れることができ、同意点や相違点を認識しつつ、オープンに議論することができれば、日本は必ず良くなると確信している。
と、語っている。
・孫正義さんとのトコトン議論を終えて〜勝者は日本国民だ!/堀義人ブログ・起業家の冒言
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■後編
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■ 出演者プロフィール
画像を見る孫正義
ソフトバンク株式会社代表取締役社長、ソフトバンクテレコム株式会社代表取締役社長、ソフトバンクモバイル株式会社代表執行役社長兼CEO、福岡ソフトバンクホークスオーナー。
カリフォルニア大学バークレー校を卒業後、福岡県大野城市に現ソフトバンクの前身となる「日本ソフトバンク」を設立。福島福島第一原子力発電所事故を受け、「自然エネルギー財団」を設立した。
画像を見る堀義人
グロービス・グループ代表、グロービス経営大学院学長、グロービス・キャピタル・パートナーズ代表パートナー。
京都大学工学部卒、ハーバード大学経営大学院修士課程修了(MBA)。 住友商事株式会社を経て、1992年株式会社グロービス設立。2006年4月にグロービス経営大学院を開学。学長に就任し、自ら「企業家リーダーシップ」科目の講師として教鞭をとる。
・Twitter|グロービス代表 堀義人ブログ「起業家の風景/起業家の冒言」
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