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- 2017年07月29日 09:22
北朝鮮:2度目の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」発射実験 米本土を射程に収める
1/22度目のICBM発射実験 飛翔能力は1万kmを超えるか
北朝鮮が弾道ミサイル発射実験を行いました。
北朝鮮による弾道ミサイルの発射について(第2報)(2017/7/29 防衛省) 北朝鮮は、7月28日23時42分頃、北朝鮮内陸部の舞坪里(ムピョン二)付近から、弾道ミサイルを北東方向に発射した模様です。詳細については現在分析中ですが、現時点で発射が確認された弾道ミサイルは1発で、3,500kmを大きく超える高度に達し、約45分間、約1,000km飛翔し、北海道積丹半島の西約200km、同奥尻島の北西約150kmの我が国の排他的経済水域(EEZ)内の日本海上に落下したものと推定されます。我が国の安全保障に対する深刻な脅威であり、断じて容認できません。
北朝鮮北部の慈江道・舞坪里から発射されたミサイルは、高度3,500km(〜3,700km?)で水平に45〜47分間、約1,000km飛翔し、北海道・奥尻島の西方沖に着水したとのことです(下図、黄と赤の線の交差点付近に着水との分析)。
Camera is pointing in direction of red line. Distance that missile flew (yellow line) matches nicely. pic.twitter.com/aqHiy7WSZ2
— Aldin 🇧🇦 (@aldin_ww) 2017年7月28日
今回の実験もまた、間違いなくロフテッド軌道での発射です。ロフテッド軌道発射とは、「角度をつけて高く打ち上げ近くに落とす」軌道をたどる発射方法です(下記イメージ)。
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午後11時という時間帯にも発射できる態勢にあることを示したのも、北朝鮮にとっては大きな成果です。
今月4日に発射された「火星14」もロフテッド軌道で発射され、高度2,802km、約43分間、約933km飛翔し、最小エネルギー軌道で発射されればICBM級(射程5,500km〜)であると評価されました。
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(平壌を中心に射程5,500kmの範囲。正距方位図法。)
今回のミサイルは飛翔時間・到達高度がともにそれ以上のものであることから、こちらも大陸間弾道ミサイル(ICBM)だとみられます。米国防総省は「大陸間弾道ミサイルである」と公式に認めていますね。北朝鮮によるICBM発射は今月4日の「火星14」に続き2度目となります。
今回発射された弾道ミサイルが、「火星14」であることが北朝鮮から発表されています。
金正恩党委員長が大陸間弾道ロケット「火星14」型の第2次試射断行命令を下す(2017/7/29 朝鮮中央通信)名前は同じですが、構成などまでまったく同じミサイルというわけではないはずです。
【平壌7月29日発朝鮮中央通信】最高指導者金正恩委員長がチュチェ106(2017)年7月27日、大陸間弾道ロケット「火星14」型の第2次試射を断行することに関する親筆命令を下した。
今月4日の「火星14」の弾頭には中身の不明なシュラウド(覆い)がつけられていましたが、今回の弾頭は北朝鮮がよく用いるtriconialなものを試したのかどうか、が個人的には気になります。
後述のように、軽い弾頭であれば10,000kmに到達することができるミサイルという評価になりそうです。西海岸主要都市は射程に収めます。
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(平壌を中心に射程10,000kmの範囲。正距方位図法。)
憂慮する科学者同盟(UCS)のデビッド・ライト氏は、10,400kmとの試算を出しています。
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(USCより引用。)
仮に11,000kmとすると、下図のようになります。
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(平壌を中心に射程11,000kmの範囲。正距方位図法。)
ペイロードはさておき、飛翔能力だけならニューヨーク、ワシントンDCなど東海岸にも到達する能力を持っていると見ておいたほうが良いでしょう。
詳しい情報が入り次第、追加・訂正をしたいと思います。



