記事

【新聞チェック】ウナギの値段がウナギ上り “丑の日”控えて苦悩する店舗も

 節電の暑い夏が始まった。21日には「土用丑の日」だし、ウナギでも食べて精力をつけるかと思っていたら、新聞の見出しを見てびっくり。16日朝刊の朝日新聞の経済面に「丑の日 値段ウナギ上り」と書かれていたのだ。

安価だった中国産ウナギまで高騰



 この記事には、都内のウナギ店の苦悩が次のようにレポートされている。
かきいれ時を迎えた東京都目黒区のウナギ店「八ツ目や にしむら目黒店」。7月、かば焼きを中串で1400円から1600円にするなど、200円値上げした。店員は「丑の日は値上げしたくなかったが、仕入れ値の上昇に耐えられなかった」と話す。

東京・池袋の百貨店、西部池袋本店に入る専門店「つきじ宮川本店」では5月、国産かば焼きの値段を約1割(平均150円)値上げした。高島屋東京店でも、店頭のウナギは前年より約1割高いという。
 一体、なぜこんなことになってしまったのか。さては震災の影響がこんなところに響いたのか?と思いきや、そうではないらしい。記事はこう続けている。
価格高騰の原因は、ウナギの稚魚が2年連続の不漁に見舞われたことだ。関係者によると、国内需要を賄うには年間約25トンが必要な稚魚の養殖池への導入が、2010年、11年と続けて20トン程度にとどまった。そのため、稚魚の価格は2倍以上にはね上がり、成魚の卸売価格も2年前から約3割、上昇したという。
 しかし、国産ウナギはどうせ高くて手が出ないから、中国産の安いウナギを買えばいいや……と思っている人もいるのではないか。それは甘い考えというものだ。実は、国産だけではなく、中国や台湾産のウナギの値段も急上昇しているというのだ。それは稚魚不足だけが原因ではない。15日の読売新聞ウェブ版の記事「稚魚不足・中国の需要増…輸入ウナギ値を上げた」には次のように書かれている。
特に大部分を占める中国、台湾産の値上がりが顕著で、6月上旬には1キロ・グラムあたり約3200円と、1年前の約2000円から約1.6倍に跳ね上がった。7月中旬も高騰が続き、国産の卸売価格を超える場合もある。同市場内の水産卸売会社「うおいち」は「稚魚不足に加え、中国、台湾で富裕層の需要が増え、ウナギが日本に回りづらくなっている」と指摘する。
 経済成長著しい中国で、ウナギを食べる習慣が広まってしまい、日本に回ってこなくなってしまったのが一因のようだ。

ほとんどの店舗が値上げだが中には例外も



 値上げはコンビニや大手チェーン店にも及んでいる。朝日新聞などによると、セブンイレブンとローソンが、ウナギの蒲焼を使った弁当を100円値上げ。牛丼チェーンでは、吉野家が「うな丼」の並盛りを550円から50円に値上げ。すき家も昨年に比べて100円値上げした。
 
 しかし、中にはお値段据え置きで頑張っているお店もある。都内と大阪府内に計16店を展開するウナギ専門チェーン「名代 宇奈とと」だ。「うな丼」がわずか500円とワンコインで食べられることで人気だが、今年も値上げはしないという。ただし、肝吸いのサービスが、お吸い物のサービスへとランクダウン。HPには苦渋の決断だったことを忍ばせる文章があった。
近年、鰻の価格の高騰が続いている中、当店ではお客様に変わらぬサービスをご提供すべく努力を重ねてまいりましたが、7月1日より「肝吸いサービス券」を廃止させていただき「お吸い物サービス券」とさせて頂くことになりました。
 ともあれ、手ごろな値段で焼きたてのウナギが食べられるのは有難いことだ。体力を消耗して熱中症にならないためにも、多少お値段は上がっても栄養を取ってこの夏を乗りきりたい。(BLOGOS編集部:安藤健二)

参考記事



稚魚不足・中国の需要増…輸入ウナギ値を上げた - YOMIURI ONLINE(読売新聞)
稚魚不漁 悩めるうな丼 仕入れ値上昇…値上げはちょっぴり - SankeiBiz(サンケイビズ)

トピックス

ランキング

  1. 1

    NHK受信料「義務化」は時代錯誤

    大関暁夫

  2. 2

    伊藤容疑者 事務所破産の可能性

    SmartFLASH

  3. 3

    感染防ぐ日本人 生活習慣にカギ

    中村ゆきつぐ

  4. 4

    欧州の教訓 PCR検査は対策ならず

    PRESIDENT Online

  5. 5

    大阪都構想 賛成派ほど理解不足?

    赤池 まさあき

  6. 6

    任命拒否めぐる菅首相の迷走ぶり

    大串博志

  7. 7

    菅首相に見る本読まない人の特徴

    山内康一

  8. 8

    年内閉店も 飲食店の淘汰は本番

    内藤忍

  9. 9

    「007」初代ボンドの俳優が死去

    ABEMA TIMES

  10. 10

    国民生活の改善でトランプ氏優勢

    NEXT MEDIA "Japan In-depth"

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。