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【特集:震災から100日(4)】2年続けて津波に襲われた離島を救う、地元のオリンピック選手たち

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畑中みゆきさん 撮影:野原誠治
畑中みゆきさん 撮影:野原誠治 写真一覧
−一番喜ばれたのはどんな事でしたか?

畑中:600着のスキーウェアを持っていったときの「選べる喜び」ですね。お店もなく、物資は配給されるだけ。自分で選ぶ喜びを久しぶりに感じさせてあげられたのがよかった。男女問わず「これどう?」「似合うか?」って、目を輝かせて選んでくれて。物資を配るのも難しい。全員の分がなければ平等に配れないし、こんなに大勢が長期間避難生活をするのは初めての経験。それは行政も私たちも同じ、想定したことがなかった。集める、仕分ける、詰める、運ぶ。それだけでも本当に大変だった。でも経験していくと、「あなたはこれを探して」「このジャンルはこの箱に集めて」って、仕分ける手間をかけない集め方が出来るようになる。何事も経験だと思った。

−震災から100日経って、一番足りないものは。

畑中:仕事、かな。あと、食の安全。ここは漁業の島だから。とにかく不安。海がどれだけ放射能で汚染されたか分からない。でも、次の養殖の準備はしなきゃならない。前に進まないといけないから。去年の貯えの中から、準備するはずだったけど、去年もチリ津波があって、全部やられた。2年連続で収入がない、資材も流された、そんな状況なんです。でも、この島の人は元気。一致団結してる。他の島には、「漁ができない。仕事がない」と島を離れていく人も多いのに。

もちろん、問題もある。島の家が壊れて、仮設住宅のある本土へ行きたいが、子供は友達がいる島の自分の学校に通いたいと言う家もある。むずかしい。

島を今までと同じに戻すじゃだめ。マイナスからのスタートをゼロに戻すんじゃなくて、大きくプラスに持って行きたい。それが私の今の目標。この島はすごくいい。景観も素晴らしい。ボランティアの人に沢山来てもらって、島を知ってもらい、村の人と触れ合ってもらう。そこから、いろんなものが生まれて、また島に来てくれれば嬉しい。リピーターを増やしたい。

物で言うと、足りたいのは薄手のタオルケット。毛布はたくさんあるけど、もう夏だから。タオルは何枚あっても困らないから、継続的に集めてます。

人は食べないと力が出ないので、私は「食べる」ということを支えたい。復興作業で一日中重労働して、食べなきゃもたない。元気出してもらいたい。今日は30人のボランティアスタッフが来ている。ノリの養殖のお手伝いや片付けなどを今やってるかな。ここ(避難所)は廃校だから、子供達に迷惑もかからないし。

復興は2年、3年、長期の戦い。関心が薄れていくのは同じ日本人として悲しい。ずっと忘れないで、継続的に力を貸して欲しい。

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