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「被災地のメディアだからこそできることがある」河北新報社・佐藤和文メディア局長インタビュー

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河北新報社・佐藤和文メディア局長
河北新報社・佐藤和文メディア局長 写真一覧
東日本大震災で大きな被害を受けた東北地方。ライフラインが途絶える中で、地方紙が従来の「紙」にこだわらず、インターネットでの情報提供で活躍していたことは、地元以外ではあまり知られていない。今回、BLOGOS編集部は、河北新報社(宮城県仙台市)でネット報道を指揮してきた佐藤和文・メディア局長に「震災時のメディアのあり方」について、詳しい話を伺った。【取材・構成:田野幸伸、安藤健二(BLOGOS編集部)】


震災時、USBカードでニュース配信


― まず3月11日に震災が起きたときに、何をしなければと思いましたか?

佐藤和文氏(以下、佐藤):地震が来て、実はすぐに「全員避難せよ」と全館退避になりました。しばらくして戻ってから、まずインターネットが使えるかどうかを真っ先に確認したんです。河北新報のニュースサイト「コルネット」が外から見れない状態になっていたんです。サーバーが倒れていたのですが、起こしたら中は幸い正常でした。しかし、社内LANでは正常に見れるんですが、外から見れない状態が15時間半も続いたんです。

実は、インターネット回線の主要幹線であるバックボーンがやられてしまったんです。データセンターまでの回線は、こういうときに備えて二重にしてあったんですが、その先のバックボーンがダメだったんですね。ネット系の報道部門としては、手足をもがれたような状態でした。

― 大変な状態ですね。回線が復旧するまでの間は、どうされたんですか?

佐藤:幸い私どもは「ふらっと」という地域SNSをやってまして、このサーバーが遠隔地に置いてあったんですね。それが外からも見れる状態で、全く問題がなかったんです。書き込みも閲覧も全部できる状態でした。ところが、私どもには外に出ていく回線がない。

それで、うちのメンバーが回線探しを始めまして、USBタイプのデータカードがあってそこの電波が辛うじてインターネットに繋がっていたんですね。それで、SNSを使ってニュースを配信しようと決めたんです。それが最初の立ち上がりでした。SNSの中で「編集部から」といったコーナーがあるのをニュースのコーナーにしました。うちの号外とか速報とか、新聞に載るはずのニュースを写真を含めて全部出すということをやりました。

ニュースサイトが外から見れない状態で『じゃあ、どうする?』というのが最初のチャレンジだったんです。もし、USBカードすら使えなかったとしたら全然、情報が発信ができなくて致命的でしたね。何しろバックボーンが復旧したのは、次の日の朝6時でしたから。

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