記事

【押し紙裁判会見】新潮社・黒藪氏敗訴「プライドがあるなら言論で主張すべき」

3/3

敗訴判決直後の会見のためか、時折暗い表情を見せる黒藪氏
敗訴判決直後の会見のためか、時折暗い表情を見せる黒藪氏 写真一覧
Q:「押し紙」はいつ頃からあったのか?

A:押し紙は昭和4年〜5年ころからあったと記録が残っている。80年前から。

Q:販売部数が徐々に減っていく中で、今までどおりの発行部数を引き取らなければいけない、といったことはあるのか?

A:あります。毎日新聞の例ですが、景気のいいときは部数はどんどん伸びた。ただしこれは景品をばら撒いて増やした数字。昭和30年代には総額2億円の福引企画などを読売もやっていた。毎日新聞はもう景品を配る体力がなくなり、どんどん部数が落ちて行き、押し紙が増えていった。

Q:朝日も日経に続いて電子版を始めた。個別宅配制度から電子版に移っていけば、
押し紙はなくなるのでは? この不正なビジネスモデルはどれくらい続くのか?


A:長くないと思います。限界に来ていると思います。ですが、読売1000万部、朝日800万部、この数字を電子版で継続するのは難しいと思います。

Q:コンビニや駅売りの新聞にも「押し紙」制度はあるのか?

A:ちょっと、知らないんですが、たまたま読売の「即売部数(駅やファミリーレストランなどの部数)」を調べていたら、ここ数年でかなり増えている実態がある。これは押し紙ではなく、見本紙として入れているんだと思う。

Q:ファミレスやビジネスホテルでも新聞が配られているが、あれは?

A:今、この問題を取材している。まだ取材途中だが、すかいらーくグループのファミレスは「見本紙として置かせてくれ」と言われて置いていた。この部数は即売部数に含まれる。東横インにも読売が入っている。これを問い合わせたが、東横インは「回答しない」との事で、どこから新聞が入っているかはわからなかった。

Q:押し紙が2割から3割ある、という事は、それをやめれば輪転機は2割〜3割の節電になるのでは?

A:電力は詳しくないですが、常識で考えればそうなるでしょう。それに新聞は森林を伐採して作りますから、環境保全のためにも押し紙はやめたほうがいいでしょうね。

Q:裁判で原告側から言われて印象に残っている言葉は?

A:特にないが、理不尽だなと思ったのはメディアの問題、言論表現の自由を、司法にゆだねるというのが、世界を代表するメディアのすることかと。非常に不愉快だった。読売の紙面で、論争をしたかった。


------

黒藪氏は「情けない。物を書いている者として、プライドがあるなら言論で主張すべきだ」と、メディアとしての読売新聞を痛烈に批判した。数十年後には「木を切って紙にして印刷して家に配る」という非効率なシステムは絶滅しているかもしれない。その日が来るまで、新聞社との戦いは続くのであろうか。

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    BLOGOSサービス終了のお知らせ

    BLOGOS編集部

    03月31日 16:00

  2. 2

    なぜ日本からは韓国の姿が理解しにくいのか 識者が語る日韓関係の行方

    島村優

    03月31日 15:41

  3. 3

    「いまの正義」だけが語られるネット社会とウェブ言論の未来

    御田寺圭

    03月31日 10:09

  4. 4

    カーオーディオの文化史 〜ドライブミュージックを支えた、技術の結晶たち〜

    速水健朗

    03月30日 16:30

  5. 5

    BLOGOS執筆を通じて垣間見たリーマンショック後10年の企業経営

    大関暁夫

    03月31日 08:27

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。