
自由報道協会主催で会見を開く 共産党・吉井英勝衆議(撮影 野原誠治) 写真一覧
想定外では済まされない
吉井:まず、今回の福島原発事故をどう規定するか。地震、津波は自然現象だが、福島原発事故は明確に人災。これを人災と見るか想定外と見るかは決定的に大事な問題。最初、東京電力や菅総理は 想定外の地震だったと口にした。
2007年の新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原発は3500箇所を超える装置・機器が損傷した。あの時も、想定外の地震だったと言った。何かあると「想定外」と言う。そんなに簡単に「想定外」という考え方をしてはいけない。事故の可能性があると、2005年以降、何度も国会で質問してきた、なぜ対応してこなかったのか。誤りを認め、海江田経済産業大臣が、今後「想定外」という言葉は使わないようにすると4月初めに言った。しかし、4月13日の会見、東京電力清水社長は「想定外」が使えなくなったので、「想定外の津波」と言葉を変えてきた。
「想定外」と言う言葉をなぜ使いたがるかと言うと、これは「天変地異」だと、東京電力には責任がないと、言いたいために使う。だからこそ、今回の原発事故は「人災」。これをきちんとさせておきたい。
2つの「人災」
今回は2つの人災があった。1つ目の人災。2004年スマトラ沖で起きた大津波の被害、あれと同じ巨大地震が日本の老朽化した原発を襲ったらどうする、検証が必要ではないかと国会で質問した。
もともと、日本には四国の香川県多度津に大型振動台・試験台があった。これは原発の安全性を計る機械だったが、新品の実験のみで、 老朽化した原発の実験はしていなかった。老朽化した原発設備も、ちゃんと検査するべきではと訴えてきた。そして、10年ほど前に、原子力安全委員長は老朽した機器の健全性の実証は必要だと認めた。その後5年ほどして、試験データはあるのか?と改めて聞いたが、まだやってないのでデータはないという回答。
試験はやらなくてはならなかったのだが、小泉政権時代にEディフェンスという新しい実験施設を作った事に伴い、310億円かけて作ったこの大型振動台はたった2億7000万円で造船会社に売却されてしまった。買い取った造船会社は、振動台をスクラップにして売ってしまった。なので、健全性を検査する装置が今、日本にはない。新しい実験施設は、新品の機器なら検査できる。しかし、老朽化した原発機器は放射能を帯びているので、放射線管理区域でないと、試験できない。多度津の試験場を使用中の原発の試験場にして、チェックできていれば、福島の老朽化した原発施設が地震に耐えられるかどうか、知っておくことが出来た。




