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【BLOGOS対談】片山さつき氏「やっぱり資本主義のルールでやるしかない」

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片山:そもそもシーリング自体が財政危機宣言から生まれてきたことで、本当の予算査定は長靴を履いて築地に行って、魚の値段は本当はいくらまでやるというのが基本です。
もともとは青天井だった時代もあるんですけども、あまりにも財政が悪くなって。しかも予算が大きくなっていくと、夏に要求を出して冬に終わるのは無理だから、実際には概算要求のところで予算の95%を終わりにしようと。
あと査定できるのは5%もなく1.2%というのが今の予算ですから、この時点で切れないものは切れない。民主党は「コンクリートから人へ」を掲げていますから、社会保障の自然増はそのまま認めると。私は個人的にはそれは反対じゃないですよ。
こういう時代ですし、高齢になってから不安じゃないということはとても大事だから。でも効率化はいらないのか、厚生労働行政はちゃんとやっているのかを見ていると、ちゃんとやってなさそうじゃないですか。お年寄りの所在確認ができない国ですからね、でもそういう人たちはのうのうとお給料をもらっている。いいのかなと思いますね。誰も賛成していない、みんな迷惑を感じている高速道路の無料化実験とか、子ども手当なんかも神奈川県の松沢知事と話したら「参議院は野党が勝っているからあれはつぶしてくれないか。自治体から見てあれはいりません」と、言わわれましたよ。そういう意見もたくさんある中で、マニフェスト至上主義だから例外にしちゃう。国民はそんなこと望んでいないじゃないですか。
公共事業も文教も防衛も、1割カットしたことは例が無いですよ。防衛っていうのは中期防衛力整備計画でだいたい枠が決まっていて、例外扱いとはいいませんが、防衛費は国の安全保障そのものですから、一律カットで要求してこいと言われても困るでしょうね。どうせ、全ての経費を一割削るかなんかのことしかできないですよ。海空陸のバランスをいつも取るところ、ほんとはそれは組み変えないといけない。そうしたら結局「一割カット」して、年末になったらそれが一割乗ってくるだけの予算にしかならないですよ。だからこの時点である程度メリハリをつける。例えば景気対策をやりたい年は公共事業の中で、先進的な役に立つものや首都圏の道路なんか、生産性の高いものだけは切らないとかね。
文教教育予算の中でも先々未来への投資のものは切らないとか。科学技術、それこそ生化学の分野とかナノテクとか環境は日本が今から投資すれば何とかなると言われているから、そこは切らないとかね。メリハリをある程度つけてやらないと、どこをどうしていいかを各省の担当に丸投げしている感じですね。
それでそこのところは民間人に丸投げするということですが、「外部の有識者って誰なの?」と。政治っていうのはやっぱり一歩未来を見据えて、今こうだからどうしようっていうことを決めるのが政治で、決める役になりたいといってみんな選挙に手を上げて、厳しい選挙を勝って通ってくるわけです。で、その人たちが決める事を放棄して、選挙に通ったわけでもない公職選挙法で選ばれたわけでもない人たちに丸投げしている。それは(財政)民主主義から見て、非常に疑問ですね。おかしな人が選ばれたらどうするんですか。

池田:予算の決め方の問題も今回いろいろあったと思うんですね。「国家戦略局をやめる」という話が一時出て、いろいろ党内で揉めて、また復活するという話が出てきて、またいや違います」という話が出てきて、今どっちになっているのか分からない状態になっていますね。国家戦略局というのは民主党の去年の選挙のマニフェストの一番大事な柱だったはずですよね。予算の編成を官邸がやるっていうのは、前代未聞のことなわけですから、ものすごく大きな変化だったはずなんですが、それがいとも簡単にひっくり返っちゃう。

片山:でも、小泉政権の時に官邸主導を活かし始めて、経済財政諮問会議で叩き台を作ってしまってたんですよ。それまでは財務大臣に上げて官邸に持っていって決めてたものを、経済財政諮問会議で叩き台を作ってそれを与党(当時の自民党)の政庁にも持っていって、みんながいろんなことを言って閣議決定に持っていってたんですよ。だからものすごくいろんな人の目を通してたんですよ、自民党時代は。今回これを一体、政治家が何人見たのか、すごく疑問ですね。だから民主党っていうのはほんと民主的じゃないと思いました。

池田:昨日、竹中平蔵さんと土居丈朗さんと鈴木亘さんと僕の4人で座談会をやったんですね。その時に土居丈朗さんが「失われた5月」という風におっしゃってたんですけど、自民党政権の時は一応骨太方針というのを6月に出すということで議論が白熱した……

片山:ものすごい議論でした。政府の中でも党でも叩いたんですよ。

池田:そうですよね。それが今年の5月は普天間の問題ですったもんだになって鳩山さんが辞めちゃったりして、概算要求が出る前の政府内の議論が全くされなかった。

片山:だから一律カットというしかやりようがなかったんでしょうね。そうも言えますが、結果は結果だから。「一律何でもカット」「何でも同じ」というのは非常に社会主義的ですよね。

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