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- 2010年07月16日 19:30
【BLOGOS対談】田原総一朗氏「民主党を負かしたのはマスコミ」
9/13
田原:僕にもクレームがいっぱい来るんですよ。「威張っている」、「政治家をなんだと思ってる」、「自分を何様だと思ってるんだ」とか……。以前はクレームが来ると、「これは田原が悪い」、「こっちはクレームの方がおかしい」という選別をしていた。でも、コンプライアンス部ができてからは、数で決めるようになった。良いも悪いもなくて、クレームが来るのは良くないことになってしまった。今はどのテレビ局もそうだと思う。そうすると、当たり障りのないことしか言えないんですよ。
池田:まぁ、NHKは昔から、そんな感じは強かったけれど。僕が入社した当時は、まだ好きにやれたところはあったんです。でもしばらくして、受信料の不払いが増えて来たりすると、やっぱり経営側は日よってしまう。クレーム電話がかかってきて、ちょっと反論すると、必ず言われるのが「そんなこと言うと、受信料払わないぞ」って。テレビ東京であれば、見たくないなら、見るなって言えるかもしれないけれど、NHKは絶対に言えませんからね(笑)。最後は、「そうですか……」としかいえない。そうすると、良くも悪くもお客さんの目を過剰に意識してしまう。番組の内容に最初から「これと、これは止めてくれ」って、どんどん注文がついてくるようになるんです。
田原:テレビは、新聞もそうかもしれないけれど、『良かった』って電話がかかってくることはないんですよ。
池田:そうそうそう(笑)
田原:悪かった時にしか、電話はかかってこない。
池田:良く言えば、お客さんを気にするようになったことは、NHKにとっても進歩なんでしょう。でも、悪く言えば、どんどん最大公約数的に番組を作るようになった。僕のいた頃に比べても、ますます最大公約数的になっている。たとえば、NHKスペシャルなんて、3回も試写をやるんですよ。
田原:3回も? 誰向けの試写?
池田:色々段階がありまして。本編は45〜50分なんですけれど、一番最初に120分で試写にっかける。これはスタッフだけで、ラッシュみたいな荒編集で見て、この辺りを切ろうと決める。次に70分でやる。これは、かなり偉い人を呼んできます。部長・次長クラスですね。70分の試写では、偉い人が一番面白い所を「ここは難しいから、よく分からない」とか、「これはちょっとヤバいんじゃないか」って指摘する。偉い人が言えば、現場のプロデューサーはそれを忖度しつつ、言われた所を切って行くんですよ。
田原:つまらない所だけ、残るんだ。
池田:そうそう。誰でも知っている情報だけが残っちゃう。僕が昔コンピューターの番組を専門にやっていたんですけれど、ハイテクノロジーの最先端って、50過ぎのおじいちゃんが見ても分かる訳ない。おじいちゃんが分からないことに価値があるのに、分からないって言われたら、全部落として行くしかない。当然、誰もが知ってる事しか残らない。悲しいのはNHKは海外出張で金を使っている割には、くだらない情報しかないなって言われてしまうんです。
田原:それは、NHKだけじゃないですよ。どこの局でもあります。とにかくテレビは分かりやすくなければいけないから……。
池田:昔よりもプレッシャーがキツくなっている。
田原:だから、昔NHKにいた池上(彰)氏がね……。
池田:僕は何度も池上さんと仕事した事があるけれど、池上さん本人は、民放でやっているキャラクターが地なんですよ。『こどもニュース』の池上さんは、NHKのアレに合わせていた。本当は、NHKの記者にしても、ディレクターにしても、地の性格で言えば、僕や田原さんとあまり変わらない。NHKという器のプレッシャーが、昔に比べてどんどんキツくなっているんです。
池田:まぁ、NHKは昔から、そんな感じは強かったけれど。僕が入社した当時は、まだ好きにやれたところはあったんです。でもしばらくして、受信料の不払いが増えて来たりすると、やっぱり経営側は日よってしまう。クレーム電話がかかってきて、ちょっと反論すると、必ず言われるのが「そんなこと言うと、受信料払わないぞ」って。テレビ東京であれば、見たくないなら、見るなって言えるかもしれないけれど、NHKは絶対に言えませんからね(笑)。最後は、「そうですか……」としかいえない。そうすると、良くも悪くもお客さんの目を過剰に意識してしまう。番組の内容に最初から「これと、これは止めてくれ」って、どんどん注文がついてくるようになるんです。
田原:テレビは、新聞もそうかもしれないけれど、『良かった』って電話がかかってくることはないんですよ。
池田:そうそうそう(笑)
田原:悪かった時にしか、電話はかかってこない。
池田:良く言えば、お客さんを気にするようになったことは、NHKにとっても進歩なんでしょう。でも、悪く言えば、どんどん最大公約数的に番組を作るようになった。僕のいた頃に比べても、ますます最大公約数的になっている。たとえば、NHKスペシャルなんて、3回も試写をやるんですよ。
田原:3回も? 誰向けの試写?
池田:色々段階がありまして。本編は45〜50分なんですけれど、一番最初に120分で試写にっかける。これはスタッフだけで、ラッシュみたいな荒編集で見て、この辺りを切ろうと決める。次に70分でやる。これは、かなり偉い人を呼んできます。部長・次長クラスですね。70分の試写では、偉い人が一番面白い所を「ここは難しいから、よく分からない」とか、「これはちょっとヤバいんじゃないか」って指摘する。偉い人が言えば、現場のプロデューサーはそれを忖度しつつ、言われた所を切って行くんですよ。
田原:つまらない所だけ、残るんだ。
池田:そうそう。誰でも知っている情報だけが残っちゃう。僕が昔コンピューターの番組を専門にやっていたんですけれど、ハイテクノロジーの最先端って、50過ぎのおじいちゃんが見ても分かる訳ない。おじいちゃんが分からないことに価値があるのに、分からないって言われたら、全部落として行くしかない。当然、誰もが知ってる事しか残らない。悲しいのはNHKは海外出張で金を使っている割には、くだらない情報しかないなって言われてしまうんです。
田原:それは、NHKだけじゃないですよ。どこの局でもあります。とにかくテレビは分かりやすくなければいけないから……。
池田:昔よりもプレッシャーがキツくなっている。
田原:だから、昔NHKにいた池上(彰)氏がね……。
池田:僕は何度も池上さんと仕事した事があるけれど、池上さん本人は、民放でやっているキャラクターが地なんですよ。『こどもニュース』の池上さんは、NHKのアレに合わせていた。本当は、NHKの記者にしても、ディレクターにしても、地の性格で言えば、僕や田原さんとあまり変わらない。NHKという器のプレッシャーが、昔に比べてどんどんキツくなっているんです。



