- 2017年07月19日 14:27
ろけすたの動画制作サイト「クルオ」とは…
株式会社ろけすた(本社:東京都渋谷区代々木)は、製作者とクリエイターのマッチングサイト「CRLUO(クルオ)」を、9月を目途に大幅リニューアルする。
ろけすたは、映像業界では、ロケ地検索サイト「ろけすた」を運営していることで知られている。写真作家だった辻慶太郎氏(同社代表取締役)が、カメラマンとしてロケ地確保に苦労した経験から、簡単にロケ地を検索できるサイトを作るため11年に設立した。今では都内約2500件のロケ地が登録され、年間2500件ほどの撮影が成立している。
掲載料は無料。ロケが成立した際に手数料を受け取るビジネスモデル。都内の個人宅が多く登録されているのが強みで、主にドラマ撮影や、バラエティ番組の再現VTR用の撮影などに多く利用されている。同社でも撮影スタジオを保有しており、電車・図書館・教室など学園系に強い南大泉スタジオ、プール・体育館・ジムなどスポーツ系に強い大宮スタジオなど、6カ所を所持している。
■希望する映像制作の概要と予算などを登録してマッチング
そんな同社が、昨年度から新たにスタートさせたのが、クライアントとクリエイターのマッチングサイト「クルオ」だ。
クライアントが、希望する映像制作の概要と予算などを「クルオ」に登録し、その内容に沿ってクリエイターの応募を募る方式か、あるいはコンペを行い、制作に携わるスタッフを決定するシステム。
従来、動画制作は、広告代理店やプロダクションなど複数か所を通してクリエイターへ発注が行われるため予算に課題があったが、クルオは直接クリエイターに発注するために低コスト化を実現する。
辻氏は「WEB動画のマーケットの立ち上がりを実感するようになり立ち上げた」と、昨今活発になっているWEB動画制作の更なる市場活性化を見込んでスタートさせたことを明かす。
さらに「マーケットは伸びているのに、制作業界は疲弊している。利益5万円で動画100本を制作するような無茶な条件を呑んでいる制作会社もある。そういったスキームの是正を行いたい」と、クルオが持つ特性への期待を述べる。すでに登録クリエイターは1200人に及び、様々な映像制作が実現している。
一方、辻氏は「マッチングさせれば必ずしも良いものができるわけではない」と、現状のクルオの機能に満足していないとも。その次のフェーズとして、前述の通り9月を目途にクルオに新機能を実装する予定だという。
■リニューアルの目玉はクライアントとクリエイターとがチャットで共同作業
リニューアルの目玉は、クライアントとクリエイターがクルオ内でチャットし、コミュニケーションをとりながら共同で映像編集できる機能だ。
辻代表は
「その都度多くの人が編集室に集合し、討議しながら進めていく従来の編集作業は時間がもったいない。例えば、地方のクライアントが、地方の映像制作ために東京まで出てくるのでは、交通費もかかってしまう」
と、時間やコストの消費には改善できる余地があるとの考えを示し
「海外では、こういったサイトはすでに存在している。日本では、大手広告代理店などが同様のツールを自社で持っているが、低予算の映像制作に使えるものではない。また、中小のWEB動画は、無料のファイル転送サービスで送り合っている人もいるように、セキュリティ的にも不安のある状況で行われていることも多い。クルオは無料で、セキュリティ的にも安心できるものなので、どんどん利用してほしい」
という。
また、イベントやライブ、記者会見の映像などをできるだけ早くWEBにアップしたい場合にも活用でき、即時性が問われる企画にも対応可能となる。もちろんWEB動画だけでなく、映画制作でも利用できる。主に自主映画の利用が見込まれる。
無料開放するクルオの収入モデルは、一つはクラウドサービスの利用料金だ。クルオで編集した映像を、クライアントやクリエイターに代わって有料で保管しておく。無料で編集できる容量も10GB程度を想定しており、それ以上になれば有料とする考えだ。また、ろけすたでは、クルオのマッチング機能以外にも、映像制作に向けて企画・撮影・編集する体制があり、クルオを使って制作する作品をトータルでサポートすることによる収入も見込んでいる。
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