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被災地を食い物にする奴ら

地盤工学研究会で発表されたデータに基づくと、震度五弱以上の地震が起きると、道路の陥没につながる道路下の空洞の数が増える。

例えば、今年の4月28日、熊本市は市内の国・県・市道の路面下に150か所の空洞が発生している可能性があり、すでに17か所で空洞を確認し、緊急性が高い1か所(5mx2m、深さ1m)は空洞を埋め戻したと発表した。

同じように熊本の震災を受けて、平成28年度に熊本河川国道事務所が発注した2つの路面下空洞調査がある。

一つは区間長145km、発見された空洞数143か所、kmあたり0.988か所。

ところがもう一つの調査は、区間長28km、発見された空洞数2か所、kmあたり0.071か所。

震災前の調査ではkmあたり0.16か所の空洞化発見されていたことを考えると、2つ目の調査結果はかなりおかしい。

熊本河川国道事務所もやはりそう考え、別な企業に検証調査を行わせたところ、28kmで空洞の可能性がある異常信号が59か所見つかった。

また、昨年9月、熊本県益城町の国道等20.9kmで、熊本県が発注した路面下空洞調査が行われた。

その結果、路面下の空洞は無しという調査結果が出されたにもかかわらず、その3日後、調査対象区間内で道路の陥没事故が起きている。

その後に行われた民間企業による検証で、当該区間に27か所の異常信号が発見されている。

あれだけの大きな地震が起きた地域で、どうもまともな調査が行われていない可能性がある。

これが気になるのは理由があるからだ。

路面下の空洞調査は、かつて国交省の元技監が天下った財団法人道路保全技術センターというとんでもない国交省の天下り組織が、全く能力がないにもかかわらず、空洞調査を受注し、空洞のほとんどを見逃すという人命を危険にさらすようなあくどいことを繰り返したことがある。

私はその問題を指摘して、実際に品川駅前と新八つ山橋付近を調査させて見逃されていた大きな空洞を確認したことがある。

この時、国交省はひたすら逃げ回り、2009年に国会が解散され、総選挙の直前になって開削調査をやることを通知してきた。

選挙前ではあったが、夜の10時から明け方の3時まで調査に立ち会い、空洞が道路陥没直前まで広がっていたのを確認した。

その後、道路保全技術センターを徹底的に追い詰め解散させたのだが、一連の責任者である当時の理事長が退職金の支払いを求めて裁判を起こし、被告側のセンターは裁判で何の弁論もせず、退職金の支払いを容認し、その理事長は、その後、国交省傘下の社団法人日本トンネル技術協会会長におさまった。

さらに本来は国に返納されるはずだったセンターの30億円近い資産が、国交省の天下り先になっていた法人に寄付という名目でばらまかれた。

どうもこの事件の亡霊が、最近、あちこちで蠢き始めたようだ。

路面下の空洞調査を行う自治体の多くは、この事件の後、技術力を評価する入札方式を取り入れている。

福岡市や大阪市、神戸市などの自治体では、例えば調査対象区間の10%程度を実際に調査させ、それぞれの企業が、異常信号をどれだけ検知できるかということを調べたうえで入札させている。

他方、こうした技術力の調査もしないで入札をしている自治体も残っている。

文科省の天下りは大きな問題だったが、道路保全技術センターの亡霊は人命にかかわってくる。

調べてみると国交省の予算の中にゾンビのようなおかしなものが見え隠れしている。

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