記事

教師はなぜ「足りない」のだろう?

■きっかけはこの記事

きっかけはこの記事だった(小中学校で「先生が足りない」理由)。政令市含め全国で67ある教育委員会のうち、32の委員会が「教師が足りない」という報告だ。

NHKらしく「足りない」現状を克明に報告するが、そもそもなぜここまで足りなくなってしまったのか、わかるようでわからない。

そこで僕は自分のFacebookタイムラインにおいて、「若者が教師に魅力を感じなくなった」「安定職の象徴である教師が、職場環境の過酷さなどから安定はしていてもデメリットのほうが大きくなった」「それは霞が関なども同じ」とメモしていき、結局は、

若者(労働者)が、教師という職業に魅力を抱かなくなったからでは、と書いた。

そう書きながらも何となく自分で違和感を抱き、ネットをいろいろ探索したところ、こんな資料が出てきた(平成27年度公立学校教員採用選考試験の実施状況について)。

このデータからは、最近の教員採用試験の受験者数や採用数は若干の減少はあるものの、若者が教師を見放したとまでは言いにくい、ということがわかる。

僕は自分の見込み違いをプチ反省し、そのようなコメントを書いたのだが、いまのネット文化は成熟していて、いくつかのデータを添付していただきながらそれほど教員数は減っていないことを教えてくれた(ありがとうございます!)。

■団塊世代が大量退職中、新人育成が間に合わない、若手が密かに退職中

だが、冒頭の記事にあるように、全国の半数である32の教育委員会において「教師が足りない」のは事実なのだ。

僕はデータよみのプロではないので細かい点は譲るものの、その原因を考えたとき、教師志望の若者労働者が減っていないのだとすれば、以下のいくつかの原因が複合しているのではないかと予想できる。

1.団塊世代以下が大量退職中

2.新人育成が間に合わない

3..若手が密かに退職中

これらが複合されて「教師が足りない」という事態に陥っているのかもしれない。僕が印象的に抱いた教師不足は若者の教師離れではなく、団塊世代から新人育成まで含めた、複合的な原因が重なっているようにも思える。

特に、1の団塊世代の教師とその下の人々が再任用も含めながらも徐々にいなくなっている事態は大きいかもしれない。なんやかんやいって、段階世代とそれに世代的に近い教師は熱い。熱く、生徒の立場に立つ教師が相対的に多いように僕には思える。そうした人々がいなくなることは、教育現場にとっては痛手だろう。

■文科行政を飛び越えていくほうが手っ取り早い

いずれにしろ、学校現場では組織マネジメントが効いていない。

その後進的職場(学校)を、働き手の若者たちが直感的に見抜いていると僕は思う。これはある意味当たり前のことで、臨時採用で補填する発想しかない文科行政は独力では変われない。

上に書いたように、どうやら教員不足は単純ではなく、様々な要因が複合されているようだ。原因分析はまだ間に合っていないが、とにかく「先生が足りない」。

これに対しては、文科行政として上から落とし込んでいくやり方には僕は期待しない。文科行政は池田信夫氏が言うように「三流」までとは僕は思わないが、あまりにも保守的で「遅い」。このジャンルが次世代のニホンをつくっていくのだとしたら、絶望的にはなる。

だから、文科行政を飛び越えていくほうが手っ取り早い。文科行政には自浄力が期待できない。

つまりは、マネジメント力のある豪腕校長と、子ども環境のポジティブな変化を目指すソーシャルセクターが単独で契約し、学校単位で変化していく取り組みが最も現実的だと僕は思う。高校内居場所カフェ(未来、群れ、変な大人~高校生居場所カフェほか「サードプレイス」論)の実験のように。★

※Yahoo!ニュースからの転載

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