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なぜ「ちょいワル」の幻影を追っかけるんだろ?

オジサンが、いや「ジジさん」が狙われているらしい。

「爺さん」ではなく、『GG』という雑誌の話で、かつて「ちょいワル」「ちょいモテ」で話題になった雑誌「LEON」の岸田一郎氏がチャレンジするという。

少し前にその編集長がインタビューに答えた記事があって、それがキモイとか何とか話題になっていたらしい。創刊前から、十分に燃料を補給して炎上上等なのか。

そんなことを思っていたら、ちょっと前に日経新聞にも記事が出ていた。(6/17夕刊)

これがジジの大人買い 50~60代、「カッコいい」に貪欲

という見出しの下に、やはり『GG』の話が出ていて、これは「ゴールデン・ジェネレーションズ」ということらしい。いや、新宿のあの辺りで飲む人ではなく、だったら僕もそうなんだけど、50代から60代を狙うのか。そうなると、僕はこのターゲットの中ではまだまだ「下級生」ということになるのか。

そして、日経の記事には伊勢丹の人がコメントしている。

「今流行の体にフィットしたパンツが売れるなど、以前の60代とは明らかに売れ筋が違う」

ううむ、何だろうこの既視感。確か10年ほど前に団塊世代が還暦になった頃にもそんな話だったんじゃないだろうか。

「今までの60代とは違う」

いや、もしかしたらその10年前にもそんな記事があってもおかしくない。

というわけで、今回狙われるターゲット、やはりどこか「ちょいワル」的なにおいを感じるけど、そもそもどうしてこの年代の男(世代じゃないよ)は、定期的に狙われるのか。

これ、結構答えは単純だと思ってる。

まず、50代から60代になると、同世代の中でも格差が広がる。社会に出た頃は横一線のように見えるスタートだったが、ジワジワ差が出る。高齢者と格差とというのは、データもいろいろあってよく話題になる。

まあ、一定数はそれなりのおカネを持つようになるのだ。

それで、株式などの資産効果がこれに加わる。LEONは2001年創刊だが、「ちょいモテ」は2005年の新語・流行語大賞トップテンだった。で、2003年から株価は底を打って上昇基調になっている。

つまり、いまと似ているのだ。株式市場などが好調で、ちょっと懐に余裕があるけど、どうやってカネを使っていいかわからない男性への指南をしたらどうか。

そういうことなんだろうな。

まあ、たしかにそういう人はいるかもしれないけれど、結局は小金持ちだったりするので、また金融市場が荒れればシュルルルルと風船のように縮まるようにも思うし、「ちょいワル」という存在は、やっぱりどこか幻想なのかもしれない。

しかし、それより不思議なのはLEONから10年以上も経って、そもそも雑誌って売れるのかなあ。

追記:こういう雑誌に興味はないけど、やっぱり男としての作法のようなものが気になるというなら、その名もずばりの「男の作法」という本がある。書く人を選ぶタイトルだけど、筆者は池波正太郎だ。

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