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皇位継承について

 この度の通常国会も、事実上6月16日で閉幕となったが、森友、加計問題に大揺れの国会となってしまった。一方では、国論を二分するような「テロ等準備罪法案」、そして200年振りに天皇退位を実現するための特例法案など、重要法案が可決成立した。

 昨年8月の、今上陛下のビデオメッセージは、近々の退位を望まれる陛下のお気持ちが明確に示されたもので、多くの国民がこれに賛同した。そうした中で天皇退位を実現するには、当初は憲法とも密接に関係する「皇室典範」の改正が必要ではないかとの意見もあったが、典範改正となると、女性宮家の創設や女性天皇につながる問題を扱わなければならなくなり、これに消極的な政府としては、典範と「一体を成すもの」としての特例法で切り抜ける方法を採用した。

 しかし私は、皇位継承問題は別としても、天皇退位という200年振りの大事で、しかも皇太子の不在や皇嗣殿下の創設という、皇室の基本的なあり方に関わる事項が多々あるため、本来は典範の改正によって実現させるべきと考える。今後出来るだけ速やかに典範に手を加えなければならない。

 さて最近は、三笠宮寛仁殿下、桂宮宜仁殿下、三笠宮崇仁殿下が相次いで薨去されたため、現在の皇位継承順位は、①皇太子徳仁親王殿下②秋篠宮文仁親王殿下③悠仁親王殿下④常陸宮正仁親王殿下の4方となってしまった。悠仁殿下に男子が誕生しなければ、皇統は途絶えてしまう。これは明らかに「皇室の危機」であり、今後数十年の間に何としても手を打たなければならない。

 政府や自民党の中には、戦後、皇族を離れた11の旧宮家の復活や、そこから天皇家が養子を迎えるという方法も検討の対象とされている。しかし旧宮家は70年以上皇室を離れており、国民には馴染みがなく、さらに皇位を継承する覚悟を持たれる方は、ほとんど居られない。したがってこの方法で継承者を確保することは、現実的ではないと言える。

 一方、小泉政権の末期や民主党の野田政権の際に検討が成された「女性宮家」の創設という方法は、まず象徴天皇の膨大な公的行為を助けるのに、極めて有効な手段である。さらに推古天皇や持統天皇など、過去10代8方の女性天皇が居られたという歴史を鑑みれば、男女平等や「女性活躍社会」を目指す現代においては、なおさら女性天皇の可能性を検討することは、当然に追究すべきではないか。

 さらに議論を進めて、女性天皇たる母のみが皇統に属する子による皇位継承、即ち「女系天皇」を認めるか否かは、125代にわたり男系が続いてきたという歴史的重みを考えた場合、この伝統を崩すことには慎重であるべきだろう。しかし男系を維持するが故に皇統が途絶えてしまうという最悪の事態に直面した時、世襲による天皇制を維持するためには、女系を検討する余地は多少なりともあるのではないだろうか。

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