- 2017年06月19日 18:52
規制改革は、「行政を歪める」のではなく、「歪んだ行政を正すもの」-安倍首相が会見
3/3―森友学園、加計学園の問題については、充分に説明責任を果たしたと思うか。また、共謀罪の審議の過程を疑問視する声もあるが、今後国民にどのように説明していくべきだと考えるか。
いまご指摘をいただいた問題については、国会において、政府として説明を重ねてきたところでありますが、残念ながら必ずしも国民的な理解を得ることは出来ていない。率直にそのことは認めなければならないと考えています。
テロ等準備罪処罰法はですね、テロ対策について国際的な連携を強化していく上において不可欠な法律であると考えておりますが、依然として、国民の皆様の中に、不安や懸念を持つ方がおられることは承知をしております。
しかし、改めてこの機会に、もう一度私からはっきりと申し上げておきたいことは、一般の方が処罰の対象となることはない。そして、また一般の方が被疑者として操作の対象となることはない。ということは、改めてはっきりと国民の皆様に申し上げておきたいと思います。
これらの法律を実施していくにあたって、国会などのご議論なども踏まえ、適正な運用に努めてまいります。しっかりと適正に運用していく中において、いま私が申し上げたことについて、「我々が申し上げたことは間違いなかった」。そう確信していただけると、こう思っています。
国民の命と財産を守るための法律であります。国民の命と財産を守るために万全を期していく考えであります。
また、森友学園への国有地の売却については、既に会計検査院が検査に着手をしており、政府としては全面的に協力をしてまいります。
国家戦略特区における獣医学部の新設につきましては、文書の問題をめぐって、対応が二転三転し、国民の皆様の政府に対する不信を招いたことについては、率直に反省しなければならないと考えています。
今後、何か指摘があれば、政府としてはその都度、真摯に説明責任を果たしてまいります。国会の開会、閉会に関わらず、政府としては今後ともわかりやすく説明していく。その努力を積み重ねていく考えであります。
今国会の論戦の反省の上にたって、国民の皆様の信頼を得ることが出来るように、冷静に、そしてわかりやすく、一つ一つ丁寧に説明していきたいと思います。
―東京都議選について自民党としては何を争点とし、どの程度の議席獲得を目標とするか。また、夏の役員人事や内閣改造についてはどのように考えているか。また憲法改正の国民投票を国政選挙と同時に行うという案が出ていることについては、どう考えているか。
東京都議会議員選挙は、あくまでも地方選挙でありまして、現在東京都民の皆さんが直面している、様々な地域の課題、東京独自のテーマが争点になるものと思います。自民党においても、東京都連が中心となって、都民の皆さんに、地域に根付いた身近な政策をしっかりと訴える。一人でも多くの当選を目指してまいりたいと考えております。
いかに暮らしやすい東京を作っていく。安全な、そして子育てしやすい、素晴らしい環境のある、そういう東京をどうやってつくっていく。そして、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、どうとせいを進めていくかということも議論になっていくんだろうと思います。
いずれにせよ、まさに東京都民の皆様方における様々な課題が、当然争点になっていくんだろうと思います。
また、憲法改正については、自民党結党以来の党是であります。先日、自民党総裁としての私の考え方をお示しをいたしました。これを受けて、党の憲法改正推進本部において、既に衆参の憲法審査会に提出する具体的な改正案の検討が始まっています。
その上で、自民党としての提案をいまだ国会の憲法審査会に提出をしていない段階でありまして。現時点においては、その後の発議などについて申し上げる段階ではないと考えています。そもそも衆参両院の2/3を形成すること事態が、そう簡単なことではない。容易なことではありません。まず与野党を超えて建設的な議論を行えるような、そうした自民党提案となるよう中身の検討を優先したいと考えています。
さらには、アベノミクスの一層の強化、働き方改革、人づくり革命など、様々な重要政策において、大きな推進力を得るためには、人材を積極的に登用し、党においても、政府においても、しっかりとした体制を作っていくことが必要であります。そうした観点を踏まえながら、党役員人事、内閣改造については、これからじっくり考えていきたいと思います。
―アメリカと中国の緊密な関係が日本に悪影響をもたらす可能性は?
よく米中関係が進展すると、日本が困るのではないかという指摘はよくあることでありますが、私はまったくそうは考えていません。米中の首脳同士が信頼関係を築いて、緊密に協力していくことは、世界にとっても、日本にとってもプラスであると私は考えています。
世界の様々な課題に、大国である中国、米国と共に取り組んでいかなければならないわけでありまして。例えば、気候変動の問題もそうでありますし、様々な課題に共に手を取り合って、取り組んでいくことが、いま世界で求められているんだろうと思います。
例えば、北朝鮮問題への対応であります。北朝鮮に対し、最も大きなテコを有するのは中国であります。そのためにも、日米韓で協力を進めるとともに、中国とも緊密に連携をしていく必要があります。
そのために日本から中国にも働きかけますし、米中がいわば認識を同じくしていく。この北朝鮮の問題は世界的な脅威であるという認識を同じくして、そして同じ方向に向かって進んでいくことが、この問題を解決していく上においても必要だろうと考えています。
中国に対しては、先般楊潔篪国務委員が訪日をした際、私からも働きかけを行いましたが、米国があらゆるレベルで中国と連携して北朝鮮に圧力をかけていくことは、日本にとっても利益になると思います。
いずれにせよ、日本にとって日米同盟は外交安全保障の基軸であります。首脳レベル、大臣レベル、そして、あらゆるレベルにおいて意思疎通を密にして。そして、サプライズがないという関係をつくっていくことも大切だろうと思いますし、いまはそういう関係をつくることができていると考えております。米中間においても、日中間においても、それぞれの関係を発展させていくことが、日米両国ともにプラスになっていくという認識で対応していきたい。
――加計学園、森友学園の問題で公文書のあり方が問題になったが、法改正に取り組む可能性は?
公文書管理については、過去から現在、そして未来へと国の歴史や文化を引き継いでいくとともに、行政の適正かつ効率的な運営を実現していく。現在と将来の国民への説明責任をまっとうするうえにおいても重要なインフラであると言っていいと思います。
今回の国会審議において、公文書の扱いについて様々な議論がありました。そうした中で、このことの重要性について改めて認識したところであります。政府としてはその重要性を踏まえ、各行政機関における公文書管理の質を高めるため、不断の取り組みをしっかり進めて行く考えであります。
――先程、「人づくり革命」というキーワードを挙げたが、担当閣僚を置く考えは。また、交渉中のEUとのEPA交渉について7月のG20首脳会議までに大筋合意する考えは。、また、将来アメリカがTPPのに戻る可能性は高いと考えるか?
安倍内閣において、各省にわたる重要な国家的な課題、例えば地方創生、一億総活躍社会、そしてまた働き方改革、そうした政策を前に進めていく上において、有識者会議を設けるともに、担当の大臣がリーダーシップを発揮をしていく。そして、わかりやすく国民の皆様に発信していくことによって政策を推進できたと考えておりますので、今回の「みんなにチャンス構想会議」において、人づくりを進めていく上においても考えていきたい。
そしてまた通商戦略についてでありますが、日本は自由貿易によって高度経済成長を遂げてきたわけであります。国境を越えてモノが行き交う、そして人が行き交うことによって、様々な知見、あるいは経験が交わり、新しい知恵が生まれ、そして国際社会の荒波の中で競争する中において、技術は進歩してきたと言ってもいいと思います。
まさにこのダイナミズムこそが、世界の繁栄や平和の礎だろうと思います。そしてそれは基本的な考え方として、誰にでも開かれていなければならない、そして公正なものでなければならないと考えています。
日EUのEPA交渉は21世紀にふさわしい、自由で公正なルールをつくり上げる作業であります。現在、東京で詰めの交渉が行われておりまして、できるだけ早期に大枠合意を実現したいと思います。
TPPはアジア太平洋地域を発展させるために、必要なルールはなにか。参加国は長い時間をかけて真剣に話し合ってきた結果が成果として結実したものだと思っています。11カ国は、この成果をなんとかいかそうとする点で一致しています。
来月、我が国が主催する高級事務レベル会合でTPPの早期発効のための方策の本格的な検討が始まります。我が国は議長国として各国と緊密に連携し、スピード感を持って、11月のAPEC首脳会合に向けた議論を前進していきたいと思いますし、そのためにも日本がリーダーシップを発揮していかなければならないと責任も感じております。
日米間においては新たな経済対話を立ち上げました。日米でアジア太平洋のモデルとなるルール志向の枠組みをつくりたいと考えています。日本はあらゆる手段を尽くして、自由でルールに基づく公正なマーケットを世界に生じていく。これからも自由貿易の旗手としてリーダーシップを発揮をしていく考えだ。
――北方領土問題について現状は?
昨年12月の長門における日露首脳会談でプーチン大統領との間で合意した事項は次々と実現に向かって進んでいると思います。
今ご質問があった航空機による特別墓参は、島民もご高齢になり、飛行機で行ければという強い思いがある中において、ロシア側も了解したところでありますが、昨日か今日のいずれかに実現する予定でありましたが、国後島の空港が濃霧で航空機が着陸できないため、残念ながら延期となってしまいました。今後、元島民の方々とご相談しながら、天候の許す、できるだけ早い時期に墓参を実現したい。こう考えています。
また、共同経済活動については先月、官民調査団がサハリンを訪問しました。そして、サハリン州知事をはじめとする関係者と詳細な協議を行うなど準備を進めてきています。
今月下旬に官民の調査団が北方領土を訪問し、現地調査を行う予定であります。前回はサハリン、今後は北方四島で現地調査を行います。日露双方で関心の高い漁業や観光といった分野でプロジェクトが具体化できるよう有意義な現地調査を行いたいと考えています。
プーチン大統領とは、7月上旬のG20サミットの際に首脳会談を行うことで一致しております。これまでの進展をふまえて、プーチン大統領と率直な意見交換を行い、今までの信頼関係の積み重ねの上に議論を進めていきたいと思いますが、特別墓参や共同経済活動の実現に向けて弾みを与え、平和条約締結に向けてプロセスを前進させたいと考えています。



