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- 2009年10月24日 17:38
明治大学の野望・2
すでにマスコミで大々的に発表されましたので、ちと出遅れましたが、今年の3月にエントリをあげた「米沢嘉博記念図書館と明治大学の野望」の続編であります。くだんの米沢嘉博記念図書館は、当初の予定であった8月の終わりは無理でしたが、めでたく今月末に開館の運びになったようです。そして、それに合わせて明治大学が長年構想していた「東京国際マンガ図書館」の建設が正式に発表されました。
http://www.meiji.ac.jp/manga/
↑明治大学・東京国際マンガ図書館公式
http:// www.47n ews.jp/ CN/2009 10/CN20 0910220 1000789 .html
↑明大が漫画図書館を開設へ 2百万点、世界最大級 - 47NEWS
http:// sankei. jp.msn. com/reg ion/kan to/toky o/09102 2/tky09 1022201 2007-n1 .htm
↑世界最大級のマンガアーカイブ施設を設立へ
http:// www.asa hi.com/ culture /update /1022/T KY20091 0220497 .html
↑明大が世界最大級マンガ図書館 200万点収蔵計画
http:// www.yom iuri.co .jp/nat ional/c ulture/ news/20 091022- OYT1T01 005.htm
↑明大がマンガ図書館計画、資料200万点保存
http:// mainich i.jp/en ta/mant an/news /200910 22mog00 m200037 000c.ht ml
↑東京国際マンガ図書館:明治大学が新設へ アニメやマンガ200万点「こちらは中身が先」と
俺が聞いている範囲では、近くオープンする「米沢嘉博記念図書館」はこの「東京国際漫画図書館」構想のごく一部に過ぎないそうで、蔵書200万冊という計画が実現するなら、間違いなく世界一のマンガ・ライブラリーとなることでしょう。京都にも京都国際マンガミュージアムがありますが、残念ながら規模の桁が違います。
そしてこうした施設が、政府と官公庁主導のハコモノではなく、民間によって建設されることの意味は小さくないと思います。民間と言っても大学が主体ですから、単純な営利目的とも違います。同人誌の所蔵を巡ってコミケ参加者からは「個人情報の漏洩につながるのではないか」と危惧する声も上がっているようですが、俺としては、同人誌の閲覧については研究目的に限定し、しかるべき機関の紹介状がないと閲覧できないようにするなど、制限をつけてでもなんとか円満に解決してほしいものだと思います。
民主党政権になって、例の「アニメの殿堂計画」は頓挫しましたけど、あれって経産省がここ10年進めていたマンガ・アニメ産業振興の流れから出てきたものですよね。実は俺、2回ばかり経産省主催の勉強会に出席したことがあるんですけど。しかしお役人主導の動きでしたから、現場の人間的には違和感があったことは事実です。
俺としては「現場(マンガ家やアニメ作家)にちゃんと制作費が出る公的ファンドを作るならともかく、ハコモノを作るだけの話し合いなら賛成できません」と言っていたわけです。しかし二回ともに最初からハコモノありきの会合だったので、俺の意見ははなから意味がなかったと思います。
それで俺は、「国家予算を投じるなら、せめて公的なライブラリーを整備してほしい」と言った記憶があります。マンガはもちろん、アニメであれば現存するすべてのアニメ(テレビアニメを含む)のフィルム・ビデオライブラリーを作る。そして所蔵本やフィルムは国家予算でデジタル化して後世の文化資産にすればいいと。俺がその発言をした時点では、まともなライブラリーは早稲田にある現代マンガ図書館くらいしかありませんでしたし。
例の「アニメの殿堂」が、どこまでライブラリーに力を入れるつもりだったのかよくわかりませんけれども、俺は明治大学のこのプロジェクトを知っていましたから、あちらが頓挫しても別にどうということはありませんでした。
そんなわけで、明治大学の野望を俺はこれからも応援していきます。
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http://www.meiji.ac.jp/manga/
↑明治大学・東京国際マンガ図書館公式
http://
↑明大が漫画図書館を開設へ 2百万点、世界最大級 - 47NEWS
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↑世界最大級のマンガアーカイブ施設を設立へ
http://
↑明大が世界最大級マンガ図書館 200万点収蔵計画
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↑明大がマンガ図書館計画、資料200万点保存
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↑東京国際マンガ図書館:明治大学が新設へ アニメやマンガ200万点「こちらは中身が先」と
俺が聞いている範囲では、近くオープンする「米沢嘉博記念図書館」はこの「東京国際漫画図書館」構想のごく一部に過ぎないそうで、蔵書200万冊という計画が実現するなら、間違いなく世界一のマンガ・ライブラリーとなることでしょう。京都にも京都国際マンガミュージアムがありますが、残念ながら規模の桁が違います。
そしてこうした施設が、政府と官公庁主導のハコモノではなく、民間によって建設されることの意味は小さくないと思います。民間と言っても大学が主体ですから、単純な営利目的とも違います。同人誌の所蔵を巡ってコミケ参加者からは「個人情報の漏洩につながるのではないか」と危惧する声も上がっているようですが、俺としては、同人誌の閲覧については研究目的に限定し、しかるべき機関の紹介状がないと閲覧できないようにするなど、制限をつけてでもなんとか円満に解決してほしいものだと思います。
民主党政権になって、例の「アニメの殿堂計画」は頓挫しましたけど、あれって経産省がここ10年進めていたマンガ・アニメ産業振興の流れから出てきたものですよね。実は俺、2回ばかり経産省主催の勉強会に出席したことがあるんですけど。しかしお役人主導の動きでしたから、現場の人間的には違和感があったことは事実です。
俺としては「現場(マンガ家やアニメ作家)にちゃんと制作費が出る公的ファンドを作るならともかく、ハコモノを作るだけの話し合いなら賛成できません」と言っていたわけです。しかし二回ともに最初からハコモノありきの会合だったので、俺の意見ははなから意味がなかったと思います。
それで俺は、「国家予算を投じるなら、せめて公的なライブラリーを整備してほしい」と言った記憶があります。マンガはもちろん、アニメであれば現存するすべてのアニメ(テレビアニメを含む)のフィルム・ビデオライブラリーを作る。そして所蔵本やフィルムは国家予算でデジタル化して後世の文化資産にすればいいと。俺がその発言をした時点では、まともなライブラリーは早稲田にある現代マンガ図書館くらいしかありませんでしたし。
例の「アニメの殿堂」が、どこまでライブラリーに力を入れるつもりだったのかよくわかりませんけれども、俺は明治大学のこのプロジェクトを知っていましたから、あちらが頓挫しても別にどうということはありませんでした。
そんなわけで、明治大学の野望を俺はこれからも応援していきます。
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